瀬戸の内海

1   kusanagi   2014/6/29 00:55

天気は曇り空でしかも夕方。撮影条件はよくないのですが
試しに試写してみました。
DP2QのRAW撮影、SPP6.01での調整はちょっと難しいところ
がありますね。
撮影条件によっては赤や機緑といった単色系の強い傾向の
ところが色飽和するきらいがあります。それを調整するのは
多少、経験がいるように感じます。

同時に記録したJPEG画像は無難で、一般の方にはこちらの
方がずっとお勧めです。

驚いたのはDP2Qの操作系、ユーザーインターフェイスが凄く
良くなっていて、メニュー数は少ないものの、使いやすさでは
各社カメラの中でピカイチではなかろうかということ。
こんなに劇的に変わるものかと驚いています。
今までは、出来の悪いスマホの類の操作系だったのですが、
今度はきちんとカメラの操作系になっています。節電モードも
よく出来ていて、とにかく非常に使いやすいのです。

それと気になっていた漏洩電磁波。旧DPXMからは劇的に
改善されています。AF時の電磁波漏れが低いのです。
この部分、操作系と並んで私は高く評価したいと思っています。

デザインはあくまでカッコ優先です。それで長く手に持っている
と親指が痛くなりました。ちょうど親指の当たる部分に出っ張り
があるのです。
長くと言ってもたかが1時間の撮影でしたが。
今後、DP2Qを使っていくと、きっと右手親指が鍛えられて気に
ならなくなるんでしょうが、変に指を曲げて鍛えるというのも
おかしいので、棒形グリップを三脚座に着けて、左手でも長く
持てるようにしようと考えています。
もっともカメラのオモテウラを反対に持つとぐっと持ちやすくなり
ますが、咄嗟のレリーズ時には自分の顔を撮ることになります。

あっ、それから撮影中に、バッテリーの蓋が自然に開いたこと
がありました。ロックが弱いようです。

一切備品は買わなかったので、液晶面には百円ショップで買った
スマホ用のシールを張り、手持ちの58ミリのフィルターを着け、
その上に汎用品の金属フードを着けました。これで左手でレンズ
鏡胴部分をガバッと持つこともできます。

DP2Qのデサイナーは、カメラを手に長く持つという発想がなくて、
カメラのデザインは単にレリーズ時のホールディングだけを考え
ているだろうと思います。
おそらくリレーズ時以外のカメラの位置は、ストラップで肩にかけて
いるか、バックの中に収まっているか、そういう考え方でしょう。
いわゆる、被写体を見つけて、やおらカメラを取り出すという、
お嬢さん風、もしくは素人風の撮影スタイルですね。

なので撮影する数時間の間、カメラをずっと手に持ったままの
カメラスタイルということを全く考えてはいないと思います。
シグマにはカメラの長期テスターがいないと以前から思って
いますが、DP2Qのような、こういうデザインをするというのも、
テスター不在の証となりますね。
このカメラ保持の持ち難さという点では、DPメリルからは退化して
います。しかしこのスタイルは人目を引くのは確かで、ユーザー
の購入意欲のひとつに挙げられ、営業的にはプラスだろうと
考えています。

映像エンジンたるRAWソフトSPP6.01はまだ練れていないと言う
気がしていますが、これは当然のことだと思います。これから
バージョンが上がるごとに良くなっていくと思っています。
SPP6.01は使い良くなったと思います。ネイティブで64ビットOSに
対応しているのか、呼び出しも速く操作がスピーディになりました。
エラーも起こしにくく頑強になったという印象を受けます。
画像処理の機能も上がっています。

SPP6.01から、クワトロに限ってですが、画素数2倍の出力が
できるようになりました。これは評価したいと思っています。
しかしメリルのカメラには対応していず、そこが残念なところです。

何やかやで、プラスもありマイナスもありますが総じてプラスが
格段に多くて、一般受けし使いやすく良いカメラになったという
印象です。
ただ画質としては、玄人好みをするのは依然として現時点では
メリルであり、やはりクワトロはこれからだろうと考えます。

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