無題
唐突に申しますしと、40歳代の半ばっていうのが分水嶺だろって思って
いるのです。
何がかと言いますと、●パソコンを縦横無尽に使いこなせるのかと言うこと。
それと、写真に関する世代間の考え方の相違です。
デジタル写真に於けるPCは、昔の黒白写真時代で言えば、フィルム現像
器であり、引き伸ばし機という役目を果しているわけですよね。
ですからとても重要な機器であるわけですが、実際のところ50〜60歳代
のカメラマンっていうのは、カメラとレンズこそが写真機材であって、PCは
付けたしというか、必要悪というか、精々スライドモニターくらいにしか捉えて
いないだろうということです。(^^;
●ところが30〜40歳代の若いアマチュア写真家の方はそうじゃない。
写真はカメラ・レンズ・PCを総合的に駆使して自分で作るものであり、それ
らに対する知識や技量もハンパじゃありません。
シグマ板に登場する、Takaya氏を含めての若い方々は、多分みなさん方、
30〜40歳代の方々じゃないかなって想像するのですが、非常に優秀な方
ばかりなんですね。そもそもシグマというカメラを使うっていう敷居の高さも
あるんですが、私のような50〜60歳代の世代と比べると際立っているという
気がしております。
ところで50〜60歳代のカメラマンというのは、これは●カラーフィルム写真世代
であるわけですね。
カラーフィルム写真というのは、自分で一切写真を作ることができないんです。
自分でやれるのは、カメラとレンズを使った撮影だけ。
その後は写真屋さんに全部お任せなんです。
自分で現像もプリントもしないんだから、簡単と言えば簡単な写真術だった
わけです。
カラーフィルム写真は70年代くらいから出てきました。当時は大型ラボで
現像していたんですが80年代に入りますと、店頭でミニラボという形で一気
にカラー写真が大量普及したんです。フジのフロンティア自現機ですね。
そういう街のミニラボを抱えた写真屋さんにたむろしていたのが、今の年齢
で言えば50〜60歳代のカメラマンです。その光景はついこないだまで見受
けられたのですが、今やデジタル時代となりました。
店頭でもまだ写真プリントはしてくれます。しかし写真の本流は、デジカメと
ブログ・ネット投稿になってしまいましたね。
写真のシーンがガラッと変わってしまったんですよ。それで写真の現像や
加工処理、さらに発表の場であるインターネットまでも、全てがパソコンという
ものを利用しなくてはならなくなったわけです。
50〜60歳代のカメラマン、私も含めてですが笑休さん、一耕人さんも一緒
だと思うんですが、パソコンは苦手な世代だろって言うことです。
まず年齢的に言って、まずモニター画面を見るのが辛いわね(^^;、でして、
さらにソフト動作のこまごまとしたことを覚えるのも面倒くさいわで、必然的に
昔とった杵柄の、カメラとレンズの撮影術に重きを置くようになるわけです。
そのオールドカメラマンの撮影術、写真術というのが、Takayaさんが懸念
されていたような、
●>(画像加工した)この手のモノは画像であって写真ではない 。
>一枚撮りでないと・・・と、眉を潜める方等々おいでになるのではないか?
つまり、カメラとレンズだけで、撮影現場だけで、写真が完結する撮影術で
あるわけなんですね。(^^;
でもこれって考えて見ると、写真術としては一時代の奇形、異形なんです。
というのも、カラーフィルム写真以前の時代の、黒白フィルム写真時代は、
カメラマン自身が自分でフィルム現像し、プリント引き伸ばしをするというのは
普通だったからです。
アナログ時代でしたが、今のデジタルでPC作業をするようにことを暗室で
やっていたからです。
ハイテクニックに人になると今のデジタル加工と変わらないようなことをして
いたんですよ。当時も模造・捏造写真っていう言葉もありましたから。
●白黒フィルム自家現像時代は、撮影と言う立ち技と、現像という寝技の二つ、
それを両立していなければ、自分は写真をやっているとは言えなかったのです。
一般の写真の消費者はむろん現像・プリントを写真屋さんでやりましたが、
アマチュア写真家と名乗れば現像やプリントは自分でやるべし、だったわけです。
その撮影と現像という両立性が失われたのは、先にも言ったカラーフィルム
時代のほんの一時代だけなんです。
ですから、「写真って一発撮り、加工をするの邪道」なんていうのは、長い写真
の歴史から言えば、そういうことを言う人達こそ、写真の本性を捻じ曲げられた
時代の、異形の写真術しか知らない無知な人間であるということになります。
●そう、写真は作ること。これが大事なんです。
とにかくカラーフィルム写真の時代は、カメラマンは1枚も自分で写真焼くこと
ができなかった。写真を作ることは他人任せだったんです。
これって精神的によくないですよ。
それで、写真の創造を奪われた哀れなカメラマンはどうするかと言うと、カメラ
やレンズという「物欲」に走るんです。その哀れななれの果てが、私、kusanagi
なんですがね。(笑)
考えて見ると、私の世代、カラーフィルム写真に薫陶を得た世代なんて、カメラ
会社とフジフィルムにいい様にされた哀れな人間達なんでしてね。
写真と言う本来の文化性なんてのは奪われてしまって、経済主義的にカメラと
写真の単なる消費者に奉られただけの悲しい人間達なんです。
というわけで、長々と話しましたが、●写真は本来画像処理するのが普通である、
ということなんですね。(^^;
●掲載した写真は、タムロンSPのM42マウントレンズをシグマに付けた状態。
無限遠が出るように調整しています。接眼部にあるのはソニー製アングルファインダー。
常時2倍の拡大設定で使っています。それでもファンダー画面の8割くらいは
見られます。
アングルファインダーを使った大画面ファインダーで見る光景は、フルサイズの
ファインダー以上に大きく、見ていて楽しいものです。