キヤノン PowerShot G11 作例

コンパクト

1,000万画素

2009年10月1日発売

PowerShot G11の仕様

PowerShot G11は、2009年10月に発売された、キヤノンのコンパクトデジタルカメラの最上位機である。初代からほぼ毎回画素数を上げてきたGシリーズで初めて有効画素数を1,470万画素から1,000万画素に下げ、高感度でのノイズの少なさを画質の柱に据えた。G6以来となるバリアングル液晶も復活させ、小型化の要望に応える同時発売のS90とは、拡張性と操作性を受け持つ側として役割を分けた。

シリーズ
PowerShot G
位置付け
キヤノンのコンパクト最上位、Gシリーズ9代目
先代
PowerShot G10
後継
PowerShot G12

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投稿写真 218枚

Camera Profile

PowerShot G11について

発売当時の発表資料、専門媒体のレビュー、利用者の声から、この機種の位置付けと評判をまとめました。

登場した時代

キヤノンは2009年8月20日にG11を含むコンパクトデジタルカメラ6機種を発表し、G11は同年10月中旬に発売された。発表資料でキヤノンは、デジカメの世界市場が2009年に約7%減の約1億1,500万台になる見込みだと述べ、金融不安に伴う景気減速を理由に挙げている。1公式 キヤノンキヤノンがコンパクトデジタルカメラ6機種を発売(ニュースリリース 2009年8月20日)

Gシリーズは、初代G1の324万画素からG10の1,470万画素まで、ほぼ年1回のモデルチェンジごとに画素数を上げ、約8年で約4.5倍にしていた。2インタビュー ITmedia NEWSデジカメの画素数競争は終わった?――キヤノン「PowerShot G11」開発者に聞く G11はその流れの中で初めて画素数を下げた機種であり、複数の専門媒体が、高画素化が続く中での異例の判断として受け止めた。同じ頃、パナソニックのLUMIX DMC-LX3やリコーのGR DIGITAL IIIも、画素数を前モデルから据え置いていた。3レビュー デジカメ Watch気になるデジカメ長期リアルタイムレポート PowerShot G10【第5回】

ラインナップ上の位置付け

キヤノンはG11を「PowerShotシリーズのフラッグシップ」と位置付けた。4公式 キヤノンPowerShot G11 | キヤノンカメラミュージアム 商品企画担当の中村剛志氏は、Gシリーズを画質・操作性・デザインの3つを追求してきたハイエンドコンパクトと説明する。同時発表のS90は、Gシリーズ利用者から要望のあった小型化に応える機種であり、IXY DIGITALなど薄型機からのステップアップ機でもあるという。これに対して中村氏がG11の側に挙げたのは、ホットシューによる外部ストロボなどの拡張性、2段ダイヤルと露出補正ダイヤル、光学ファインダーである。携帯性をS90に、拡張性と操作性をG11に振り分けた構成である。2インタビュー ITmedia NEWSデジカメの画素数競争は終わった?――キヤノン「PowerShot G11」開発者に聞く

先代からの進化

撮像素子は先代G10と同じ1/1.7型CCDのまま、有効画素数を1,470万画素から1,000万画素に下げた。デジカメ Watchによれば、画素当たりの面積はG10比で約45%大きい。キヤノンはこの新しいCCDと、ノイズリダクションを改良した映像エンジンDIGIC 4の組み合わせを「デュアルクリアシステム」と呼び、その写真を「すっきりクリアフォト」の名で訴求した。メーカーの説明では、同じ感度ならノイズ量はG10の約1/4、同じノイズレベルなら2段高い感度で撮影でき、高輝度側のダイナミックレンジは約4倍になる。オート時の最高感度もISO400からISO1600に上がり、従来のISO3200モードは最高ISO12800(250万画素相当)の「ローライトモード」になった。5プレス デジカメ Watchキヤノン、ノイズを1/4に抑えた「PowerShot G11」

もう一つの大きな変更は、バリアングル液晶の復活である。Gシリーズが前に搭載していたのは2004年9月発売のG6で、G7からG10までの3世代は固定式だった。G11の液晶は2.8型約46.1万ドットで、G10の3.0型より小さくなったが、左に約170度、上下に約270度動く。6レビュー ITmedia NEWS高感度に強くなった多機能コンパクト機――キヤノン「PowerShot G11」

外観はG10のデザインを引き継ぎ、2段ダイヤル、露出補正ダイヤル、ホットシューを残した。レンズは35mm判換算28〜140mmのF2.8〜4.5、動画は最大640×480ピクセル・30fps、電池はNB-7Lで、いずれもG10と同じである。ほかにサーボAF/AE、ホワイトバランスの2軸補正、HDMI端子などが加わった。5プレス デジカメ Watchキヤノン、ノイズを1/4に抑えた「PowerShot G11」

後継のG12は2010年10月に発売され、有効約1,000万画素のまま、高感度センサーとDIGICを組み合わせた「HS SYSTEM」を採用した。7公式 キヤノンPowerShot G12 | キヤノンカメラミュージアム

ライバル機種との比較

G11の比較相手として専門媒体と価格.comの投稿の両方に現れるのが、同じ1/1.7型1,000万画素CCDを載せた同時発売のS90である。ITmediaとAll Aboutは、バリアングル液晶の復活をS90との差別化ではないかと推測したが、開発者はその理由を利用者の要望と説明しており、S90には触れていない。ITmediaは、液晶・光学ファインダー・ズーム倍率を重視するならG11、携帯性を優先するならS90という選び方を示した。6レビュー ITmedia NEWS高感度に強くなった多機能コンパクト機――キヤノン「PowerShot G11」 価格.comでもS90と迷った投稿者が10人以上おり、G11を選んだ理由にはズーム倍率、バリアングル液晶、光学ファインダー、画質、ホットシューが挙がる。8掲示板 価格.comPowerShot G11 のユーザーレビュー・評価

画質の比較では、デジカメ Watchの実写記事がG11をG10、LX3、富士フイルムFinePix F200EXRと並べた。いずれも1/1.7〜1/1.6型クラスのCCDを載せた画質重視の機種で、記事は優劣を書かず、判断材料の提示にとどめている。9レビュー デジカメ Watch【伊達淳一のデジタルでいこう!】キヤノン「PowerShot G11」実写画像&ライバルとの画質比較

開発の背景

画素数を下げた判断を、中村氏は「大きな決断」だったと述べる。目標は「いい画質の写真が撮れるカメラ」であり、そのために「高感度高画質」を新たに打ち出した。製品チーフの久保亮司氏も、従来は撮像素子の高精細化で高画質を追ってきたが、今回は「ノイズを減らすことによる高画質」を打ち出したと説明する。高感度化の利点として久保氏は、同じノイズ感でより速いシャッター速度が使えて手ブレや被写体ブレを抑えやすいこと、表現の自由度が増すこと、ストロボの光が遠くまで届くことを挙げた。2インタビュー ITmedia NEWSデジカメの画素数競争は終わった?――キヤノン「PowerShot G11」開発者に聞く

より大きなセンサーを載せれば有利になるが、Gシリーズはデジタル一眼レフより小さく、いつでも持ち歩けるサイズを大切にしているため、1/1.7型の枠の中で画質を上げたと開発陣は説明する。中村氏によれば、要点は画素数を減らして集光面積を広げたことだけではなく、ノイズの発生自体を抑える最新のCCDと、DIGIC 4による処理後のノイズ低減を組み合わせた点にある。かつてのG7の1,000万画素CCDとも異なるという。久保氏は、1/1.7型には1,000万画素がちょうどよいと必ずしも考えているわけではなく、現段階ではこのセンサーが最も利点があると答えている。2インタビュー ITmedia NEWSデジカメの画素数競争は終わった?――キヤノン「PowerShot G11」開発者に聞く

バリアングル液晶の復活は、利用者の要望が非常に大きかったためだと久保氏は説明する。G6の液晶より大画面にしつつ、ボディの大きさ感を重視して従来より薄型にまとめたという。独特の形のシャッターボタンは、昔のメカシャッターのようなレトロなイメージだとも述べている。2インタビュー ITmedia NEWSデジカメの画素数競争は終わった?――キヤノン「PowerShot G11」開発者に聞く

利用者の評判

価格.comのユーザーレビューでは、集計対象104件の満足度の平均が4.58で、カテゴリ平均の4.34を上回る。項目別では液晶4.75と画質4.71が高く、バッテリーの持ちのよさに触れる投稿も多い。8掲示板 価格.comPowerShot G11 のユーザーレビュー・評価

高感度画質の改善は、専門媒体と価格.comの投稿に共通して挙がる。実用になる感度については、All Aboutや価格.comの多くの投稿がISO800までとみている。改善の幅は、メーカーの「同じノイズレベルで2段」に対し、デジカメ Watchの実写比較は「1段以上」と書いており、資料によって表現が異なる。9レビュー デジカメ Watch【伊達淳一のデジタルでいこう!】キヤノン「PowerShot G11」実写画像&ライバルとの画質比較

バリアングル液晶も好評である。デジカメ Watch、ITmedia、All Aboutの記事がそろって、ローアングルやハイアングル、接写、自分撮りでの便利さを評価し、価格.comでも数十件の投稿が便利さに触れる。一方、視野率77%の光学ファインダーは、バリアングル液晶があるため使う機会が少ないとITmediaとAll Aboutが書いている。10レビュー All About要求に応えてくれる頼もしさ - PowerShot G11レビュー

操作面では、2段ダイヤルや露出補正ダイヤルによる直接的な操作を、ITmedia、All About、価格.comの投稿が評価している。反対に、背面右側のボタンとコントローラーホイールの扱いにくさは、ITmediaと価格.comの投稿の両方が挙げる。6レビュー ITmedia NEWS高感度に強くなった多機能コンパクト機――キヤノン「PowerShot G11」 連写の遅さもAll Aboutとデジカメ Watchの実写記事に共通する指摘で、All Aboutは連写1.1枚/秒を挙げた。10レビュー All About要求に応えてくれる頼もしさ - PowerShot G11レビュー

本体の大きさと重さは、携帯性の弱点として共通して挙がる。ITmediaは奥行き48.3mmは胸ポケットには厚く、約355gは少々重いとし、価格.comでも「ポケットに入らない」という投稿が多い。一方で、その大きさがホールド感や安定につながるという投稿も多い。項目別の点数でも携帯性は3.90で、カテゴリ平均の4.16を下回る唯一の項目である。小型化の要望はS90が受け持つというメーカーの役割分担が、評価の長所と短所にもそのまま表れた形である。8掲示板 価格.comPowerShot G11 のユーザーレビュー・評価

評判の出典

8件

内容の確認日: 2026年10月5日

PowerShot G11で撮った写真の話題

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