山木和人社長は、Foveon社と次世代センサーを検討した際の目標を解像度の向上と説明している。ただし3層すべてを高画素化すればデータが膨大になる。そこで、細かな明暗の情報を持つトップ層と、密度を抑えた下層とを組み合わせる構造へ進んだ。トップ層は青だけでなく緑や赤にも広く感度を持ち、そこから得る輝度情報と3層の色情報を演算して画像を作る仕組みである。9インタビュー ヨドバシカメラdp2 Quattroの開発経緯について 2:センサー
データ量を減らす工夫は、そのままカメラの小型化にはつながらなかった。山木氏によれば、高特性のAFEが4個、さらに前段に2Gbit、後段に4Gbitのメモリーが必要となり、回路規模はハイエンド一眼レフに近づいた。こうした電子部品を載せる面積が、ボディの大きさを決める条件となったのである。10インタビュー デジカメWatchフォトキナ:シグマ社長 山木和人氏インタビュー
デザイン担当の森行氏は、熱源をセンサーから離すこと、大容量電池を収めること、保持性との釣り合いを取ることから横長の配置を選んだと説明する。外形を先に小さくまとめるより、撮像と処理に必要な部品の配置を優先した形である。5インタビュー デジカメWatch新Foveonセンサーはカメラの解像力の概念を変えるのか
社内には大型化を心配する声もあったが、画質を優先する判断は維持され、最終的なデザインの決定まで約半年を要した。操作系もプロやハイアマチュアを意識しながら、入りやすさを考慮したという。担当者が重視したのは機能を増やすことより、写真に集中して扱える操作であった。11インタビュー ヨドバシカメラdp2 Quattroの開発経緯について 4:UI・デザイン
最初の搭載機にレンズ固定式のdpを選んだのも、画質のための選択だった。山木氏は、ボディに起因するショックを避け、専用レンズで周辺まで解像させられることを理由に挙げている。12インタビュー ヨドバシカメラdp2 Quattroの開発経緯について 1
開発者はさらに、固定式なら個体ごとにレンズとセンサーを正対させて出荷できる点を説明した。一方、EVFは検討したものの、新センサーと新処理系の開発に加えると期間が延びるため見送った。大型プリント向けのSUPER-HIGH JPEGも、こうした解像性能を直接出力するための機能であった。5インタビュー デジカメWatch新Foveonセンサーはカメラの解像力の概念を変えるのか
初期の画像処理には、必要のない場面で色ノイズ除去が働く問題もあった。2014年9月のインタビューで山木氏は、最新版ファームウェアで解決したと説明している。新センサーとともに導入した処理系は、発売後にも調整が続いた。10インタビュー デジカメWatchフォトキナ:シグマ社長 山木和人氏インタビュー