キヤノン PowerShot A80 作例

コンパクト

400万画素

2003年10月23日発売

PowerShot A80の仕様

キヤノンPowerShot A80は、2003年10月23日に国内発売された、有効約400万画素のコンパクトカメラである。Aシリーズの最上位機として、バリアングル液晶と二つのカスタム設定を備え、初心者が撮影に慣れてからも設定を工夫できる構成とした。大型化したCCDと可動液晶を小さなボディへ収めるため、沈胴するズームレンズまで設計し直した機種だった。

シリーズ
PowerShot A
位置付け
上位機の撮影機能を採り入れたAシリーズ最上位コンパクト
先代
PowerShot A70

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投稿写真 363枚

Camera Profile

PowerShot A80について

発売当時の発表資料、専門媒体のレビュー、利用者の声から、この機種の位置付けと評判をまとめました。

登場した時代

国内では2003年9月12日にIXY DIGITAL Lと同時発表され、当初は10月下旬の発売を予定していた。実際の国内発売日は10月23日である。1公式 キヤノンキヤノンがコンパクトデジタルカメラ2機種を発売2公式 キヤノンデジタルカメラPowerShot A80機種仕様

欧州では先に8月20日に発表されていた。3プレス DPReview/Canon EuropeCanon PowerShot A80(Canon Europe発表資料を収録)

価格はオープンで、発表時の実売予想は4万5000円前後だった。国内の初回限定6万台は、各種アイテムを付ける「PowerShot A80 エンジョイ! フォトキット」として販売する計画を発表した。6万台はこの施策の予定数量である。4プレス PC Watchキヤノン、バリアングル液晶が付いた「PowerShot A80」1公式 キヤノンキヤノンがコンパクトデジタルカメラ2機種を発売

ラインナップ上の位置付け

メーカーはA80をAシリーズの最上位とし、使いやすさを維持しながら、利用者の撮影技術の進歩やステップアップに対応する機種と説明した。同時発表の単焦点機IXY DIGITAL Lが素材や色、所有する楽しさを重視したのに対し、A80はズームと撮影機能を広げる役割を担った。1公式 キヤノンキヤノンがコンパクトデジタルカメラ2機種を発売

プログラム、絞り優先、シャッター速度優先、マニュアルに加え、好みの設定を保存するC1/C2を備える。カメラ任せで撮るだけでなく、自分で選んだ撮影条件を二通り呼び出せる仕組みである。一方、記録は最大2272×1704画素のJPEGで、RAWには対応しない。CFもType Iのみで、Microdriveを含むType IIは使用できなかった。2公式 キヤノンデジタルカメラPowerShot A80機種仕様

電源は単3形電池四本を使う。ボディは103.1×64.6×34.7mm、電池とカードを除き約250gである。別売では40m対応の防水ケースWP-DC900やワイド・テレコンバーターを用意し、固定レンズのカメラにも撮影用途を広げるアクセサリーを揃えた。2公式 キヤノンデジタルカメラPowerShot A80機種仕様1公式 キヤノンキヤノンがコンパクトデジタルカメラ2機種を発売

先代からの進化

A70の1/2.7型・300万画素に対し、A80は1/1.8型・有効約400万画素CCDを採用した。画素数を増やすと同時に撮像素子も大きくした更新である。3プレス DPReview/Canon EuropeCanon PowerShot A80(Canon Europe発表資料を収録)

Aシリーズで初めて採用したバリアングル液晶は、1.5型・約6.7万画素だった。前へ向けて自分撮りができ、内側へ畳めば画面を保護できる。PC Watchは、小型軽量化のためにAシリーズ用として新たに開発した部品であり、Gシリーズの液晶をそのまま使ったものではないと報じた。2公式 キヤノンデジタルカメラPowerShot A80機種仕様4プレス PC Watchキヤノン、バリアングル液晶が付いた「PowerShot A80」

AFはA70の5点AiAFから9点AiAFへ増え、中央1点とマニュアルフォーカスも選べた。縦横の姿勢を検知するSIセンサー、MF時の中央拡大表示、ヒストグラムなど、Gシリーズの機能もAシリーズへ取り込んだ。4プレス PC Watchキヤノン、バリアングル液晶が付いた「PowerShot A80」

レンズは新設計の光学3倍ズームで、35mm判換算38~114mm、F2.8~4.9となる。非球面レンズ二枚を含む5群6枚の構成を採り、大きくした撮像素子に合わせて光学系を変更した。5公式 キヤノンカメラミュージアムPowerShot A80

ライバル機種との比較

Bob Atkinsのレビューは、同社の上位機S45がRAW記録とCF Type IIに対応する点を挙げ、A80との違いを整理した。A80が手動設定や可動液晶を取り入れても、記録形式と媒体には上位機との線引きが残っていた。6レビュー Bob Atkins PhotographyCanon Powershot A80 Review

後継のA95は、500万画素と1.8型・約11.8万画素のバリアングル液晶へ発展した。A80で取り入れた可動液晶を、高画素化とともに広げる更新だった。7公式 キヤノンカメラミュージアムPowerShot A95

開発の背景

欧州向け発表資料は、G2の機能をより小さなボディへ取り入れることを設計の狙いとして説明した。その際に問題となったのが、バリアングル液晶を入れるとレンズのための空間が減ることである。大型CCDに対応する光学系を収めながら、沈胴したときの長さを短くするため、レンズを根本から設計し直したという。3プレス DPReview/Canon EuropeCanon PowerShot A80(Canon Europe発表資料を収録)

ピント合わせには、第3群の一枚だけを動かすリアフォーカス方式を採用した。また小型のレンズで画面周辺までの性能を確保するため、非球面レンズを二枚用いた。液晶を動かせるようにする改良が、背面だけでなく、ボディ前方のレンズ構成にも及んだ設計だった。3プレス DPReview/Canon EuropeCanon PowerShot A80(Canon Europe発表資料を収録)

DIGICとiSAPSで画像処理やAF・AE・AWBを制御し、PictBridgeにも対応した。対応プリンターへ直接つなげば、パソコンを介さず印刷できる。撮影条件を自分で変える機能と、撮った画像を手軽に出力する機能を同じ機種に持たせた。5公式 キヤノンカメラミュージアムPowerShot A80

電池持続の公称値は、後年のCIPA条件とは異なる独自試験による。23℃で20秒ごとに広角と望遠を交互に撮影し、四回に一回発光、八回に一回電源を切る条件で、液晶オンではアルカリ約250枚、指定ニッケル水素約350枚、液晶オフではそれぞれ約800枚と約1000枚だった。使う電池に加え、液晶を点灯するかどうかで目安が大きく変わる。2公式 キヤノンデジタルカメラPowerShot A80機種仕様

利用者の評判

Bob AtkinsとDigital Camera Magazineの実機レビューは、初心者向けのオート撮影と豊富な手動・半自動設定が共存し、撮影の幅を広げられる点を共通して評価した。静止画の仕上がりにも好意的で、バリアングル液晶による多様なアングルや自分撮りを具体的な利点として挙げている。6レビュー Bob Atkins PhotographyCanon Powershot A80 Review

グリップのある形状とシャッター周囲のズーム操作によって、片手で主要な撮影操作を行いやすいことも両レビューに共通する評価だった。単3形電池の入手性と持続力も、両レビューが利点に挙げた。8レビュー Digital Camera Magazine/D.C. PublicationsCanon PowerShot A80

発売後にはCCD不具合への対応も行われた。A80は2006年10月に対象機種へ追加され、11月30日から無償修理の受付を開始した。公式説明によると、高温多湿などでCCD内部の配線接合が外れ、撮影・記録画像が乱れたり、映らなくなったりする場合がある現象だった。9プレス デジカメWatchキヤノン、CCD不具合追加機種の無償修理受付を開始10公式 キヤノンデジタルビデオカメラ/デジタルカメラをご使用のお客さまへ(対応終了)

このCCD不具合に関するA80の無償・有償修理対応は、2011年6月30日に終了している。10公式 キヤノンデジタルビデオカメラ/デジタルカメラをご使用のお客さまへ(対応終了)

評判の出典

3件

内容の確認日: 2026年10月1日

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