こんばんは。
休憩と渋滞回避のため関ヶ原から名神高速に乗り養老SAに入りました。
191号線、9号線は山口東部からず~~~っと小雨模様でした。
これはライトルームで調整&現像した一枚ですがDPPで調整&現像した一枚を
キャノン版に貼りますのでご批評を頂きたくお願い致します。
まず一般論を述べましょう。
画像編集ソフトには色々とありますが、肝心なのはRAW現像を何でしたということです。
つまりRAW現像エンジンは、はっきりと各社の特徴が出できます。
いや、特徴というか本当は性能です。
キヤノンDPP(デジタルフォトプロフェッショナル)は随分と以前に私も使ったことがある
だけで最近の傾向は知りません。しかし私も以前はキヤノンを使っていて、当時はDPP
の出だしの頃でしたが、アドビフォトショップよりも格段に現像性能が優れいると感じて
いたものです。
しかしDPPは優れている(正確な色、解像力、コントラスト等、印象としては抜けの良さと
して実感される)が繊細であって、きちんと調製をして現像をしないと綺麗に出ない場合が
あって、それならばアドビで良いじゃないかいうところがありました。
私事を言えば、そのアドビよりも現像力が優れていたのがキャプチャーワンであったので
今でもそれを常用しております。
私がアドビフォトショップ系を使うのは、例えばシグマでSPP(シグマフォトプロフェッショナル)
で現像をしてTIFF8ビットで出して、それをフォトショップで再編集する場合です。
シグマSPPもキヤノンDPPもそうでしょうが、画像編集ツールが不足していて、それだけ
では画像加工ができない場合があるからです。
しかし同じアドビソフトでも、フォトショップ系とライトルームは微妙に違います。
その違うというのは、フォトショップ系が従来路線の画像編集に重きを置いているのに対し、
ライトルームは、メーカー純正ソフトを意識してか、RAW現像エンジンの設定がやや違うと
言う点です。
私もライトルームは持っているのですが、実はあまり使っていません。しかしライトルーム
を使っている人の画像を見ていると、確かにクリアで抜けは良いのですが、
色数(色の中間色)が不足していると感じています。つまり色が単純だということ。
これはどういうことかというと、ライトルームを使う人は、RAW現像をしてからは画像編集
をしないだろうという前提に立っているからだろうということです。
色数が少ないと現像後の加工をした場合に画質の劣化が目立ちます。一方フォトショップ系
は現像後の加工の耐性が強いのです。それで世界のユーザーの画像ソフトの定番は
アドビフォトショップとなるわけですね。印刷業でも定番ソフトです。
よく勘違いされる方が多いのですが、RAWエンジンも画像ソフトも、設定を弄らないほうが
良いのです。そのまんまで、工場出荷時の設定のままで出すのが画質的にベスト。
それを言えばカメラの設定も全く同様で、工場出荷時の設定が一番良い画質となるのです。
それ故に、メーカー純正ソフトは付属の画像ツールが少ないんですね。
それで画質として最高の状態を得ようと思えば、撮影からノーマルに無理をしないで撮影し、
現像時でも修正は最低限度として、そして画像編集は基本的に何も掛けないというが、
最高の画質をゲットするコツです。特に各種フィルターツールは画質を劣化させます。
撮影だって日照のよい状態で撮影するのが当然にベストです。
しかしそれでは面白く無いじゃないかということになり、写真としてのイメージング加工を
施したいということになるわけですね。
というか、きちんとした画質を得ることが目的の写真と、写真編集を前提としたイメージング
とは、その写真思想が全く別だということです。
ここを確りと抑えておかないと漠然とした写真になってしまい、写真を見るの読者に
訴える力が不足してきます。
ところで写真撮影の基本中の基本は何かというと、それはカメラ設定として、露出とピント
です。その露出は露出補正、ISO感度も含みます。きちんとした正しい露出を設定して
置かないと後でどうなるものでもありません。
RAW現像時は、これも基本は露出です。撮影時に満たせなかった露出をここで最終的に
正しく補正しておきます。
話を単純化させるためにRAW現像ソフトの役割はここまでとします。
それでTIFF現像出しをしますね。ここで大事なことはRAW現像は露出補正以外は何も
しなかったということです。
次にフォトショップなどの画像編集ソフトでそのTIFF画像を開きます。
そして色を調整したりコントラストを変えたり、画像の大きさを変更したり、さらには
シャープネスなどの各種のフィルター類をかぶせます。
傾きを調整したり、部分を消しこんだりすることもあるでしょう。もっと大掛かりにステッチング、
コンポジットなどレイヤーを多用した画像編集をする場合だってあります。
話を単純化する為に、RAWソフトを現像だけの機能に絞りましたが、実際にはRAWソフトも
多様化して画像編集機能が付いていて、皆さんそれを利用していますね。
しかし本当はRAWソフトといえども、その中身の機能は単純にRAWデータをTIFF画像に
コンバートする役目しかないのです。露出補正ですらそうです。
その他の設定付加物は現像後に同じソフト内で別個に行われます。事実、シグマSPP
では現像途中の画像が一瞬見えるのでずか、最初に普通にコンバートして一旦置き、
それから変更設定した項目をさらに画像編集している様子が垣間見えます。
それではRAWソフトの良し悪しってなんだろうかと改めてと問うと、ひとつには純粋な
性能があります。やはり一番良いのはメーカー純正ソフトです。
デジタル写真はデジタル方式で演算していくわけですが、デジタルだったら皆同じと
考えているかもしれませんが、実際はそうではありません。
演算しきれない部分、演算に時間が掛かり過ぎるところは、人為的に決めたしきい値と
して切り捨てることをするのがデジタルです。
音楽ではそういうところはよく知られていますね。人間の耳に聞こえないからといって
高音はバッサリと切り捨てるんですが、最近は見直しが始まってハイレゾ方式というのが
出てきています。
RAW現像の純粋な性能は、同じパソコンで何も設定変更をせずに同じ画像を現像していく
と分かります。時間がよりかかる方が丁寧に現像コンバートしているということで
(レンダリング作業といいますが)高性能だということが出来ます。
きちんとした丁寧な仕事をする。人間もコンピューターも同じで、時間はかかるかもしれない
けどやはりユーザーには嬉しいものです。
RAW現像ソフトが手抜きをするとどうなるのか。実際にフリーソフトなどはそうだと思うの
ですが、現像後の画像を見て、色が単純すぎるとか細かいところが出なくて解像度が
落ちているとか、そういう不満が出てきます。
でも色の豊富さの違いなんてよっぽどの人でないと分からないし、解像度はシャープネス
なんかで誤魔化せるんですね。
RAW現像ソフトのもうひとつの働きは、現像後の純粋に画像加工の能力です。
明るさの変更とかコントラストとか色相の変更とか。各種フイルターとか。
これにも当然に性能があって、また操作感覚も様々です。
このような具合で、RAW現像ソフトは働き自体は単純だけど複雑な要素な持っていて、
一概に何々のソフトが優れているとはいえないのです。
それよりももっと大事なことは、ユーザーが本当にそのソフトを使えているのかというのが
大きな問題になってきます。
キヤノン板をちょっと見てみますと、DPP、フォトショップ、シルキーピックス、デキシオなど
が使われていますが、やはり一番一眼レフらしいというか、本当のキヤノンの色が出て
いるのはDPPでしょうか。
他の汎用ソフトは高価なソフトではありますが、一見綺麗に見えますがなんとなくちょっと
コンデジ画像風に見えますね。しかしコンデジ風といえばおかしいですけど、クックリと
ハッキリと訴える力がありそうなのは、そういうDPP以外のソフトでしょう。
それはRAW現像エンジンではなくて、その後の画像処理機能が優れていて使いやすい
からです。
それで印象深い画像を作ろうと思えばDPPでは役不足というところがあります。
一見して綺麗というと、本当に優れた画質というのは違うのですが、普通のユーザーには
それが分かりません。
人間でもそうですね。一瞥して派手でハッタリが効く人もいれば、なかなか本当の良さが
わからない人もいます。しかしいざとなって危機が訪れたりしてその人の真価が問われる
ような自体になれば、やはり潜在的に高い能力を持っている人の出番になります。
時間が許されるならば、現像は純正ソフトで素直に現像してそれから多機能な編集ソフト
でやるのが一番良い画像を得るられるのかもしれません。
長々と続けましたが、それでは具体的に裏街道さんの2つの写真画像を見比べてみま
しょうか。(^^;
やはり画質的にはDPPが優れています。きちんと各色が出ているのはDPPですし、
解像度もDPPが上です。ライトルームにはフィルターがかかっているというマイナス点を
入れてもやはり総合的にDPPが上ですね。
これは当然の結果だろうと思います。キヤノンDPPは本職で、ライトルームはアマチュア
っていうレベルの差がもともとからあるからです。
誤解しないでいただきたいのですが、DPPが良いというのはあくまで画質という観点
からだけです。写真の総合的な雰囲気を含めての評価とは違います。
写真をイメージングだとして捉えると、ライトルームの画像は非常に印象深くて、観る者の
感性を深く刺激し想像力をたくましくします。
山深い里というか朽ちた建物に、文字通りの限界集落をイメージさせ、写真の読者をして
異世界へと誘う魅力に満ちています。
こうしてみると、写真って写りすぎることへの反感というものも、我々にはあるのかも
しれないと感じています。
多くの掲示板には高価なカメラ高価なレンズそして高価なソフトで完璧に仕上げてくる
ベテランが多くいますが、正直いって彼らの写真を見て、こちらが長く記憶に留めて印象を
保持できる写真とはなっていない気がします。
彼らの写真は作り物のような気がして、返って違和感があるというか、不自然な気持ちを
いだいてしまうのです。
彼らはまた完璧な構図も目指しているのでしょう。優れた画質、極まった構図にと、
それらを追求すればするほど、写真としての訴求力を無くしてしまっているということに
読者は不思議な気持ちになります。
構図というのは、撮影者が読者はこうこう見ればいいんだという一種の支配力を行使
することであり、それは返って読者の自由な見方を阻害しています。
こうして見ると、優れた画質や一方的な構図などというのは、撮影者の写真という物の
製造者の一方的な押し付けであり、それが本当に写真の読者への思いやりになっている
かどうかは怪しいものかも知れませんね。
優れた画質や完璧な構図とかいうものは、これはカラーフィルム写真の時代の哲学
といって良いものなんですね。
デジタル写真時代以前の写真思想なんです。
時代の流れというのですか、そういう考え方のハイアマチュアがネットでもこの掲示板でも
だんだんと少なくなりつつあります。
どんなに優れた人間も一世を風靡した人も、時代の流れには勝てませんから。
ネットで興隆してきているのはごく自然に撮られた写真です。そこには押し付け構図も
ありませんし、アツプで撮られている写真もごく普通の目線です。
デジタル時代というのは、人間の眼の延長というところがあって、それまでの写真の
持っていた絵画性がなくなって、人間の視線がそのまま画像になったという、そういう
本質的な違いがあるようです。
実はそういうデジタル感覚の写真にはイメージングが合うんです。普通の視線で撮った
写真。それにはイメージ加工を施すことに相性がよいようです。
私は随分と以前から普通目線で写真を撮り続けていますが、従来感覚のハイアマチュア
からは下手な写真であると言われます。
普通目線の写真は引きの写真でもあって、それは後で印刷屋に渡すときには良い
のです。彼らが自由にトリミングできるからですね。いっぽうハイアマチュアのギチギチに
フレーミングした写真は印刷屋からは嫌われます。使い物にならないと。
つまり読者や後利用者が良い写真だというのと、ハイアマチュアの撮影者が良いと
考えている写真は違うのだということだったわけです。
デジタル写真時代というのは、写真を作る側よりも、写真を観る側が主権をとったと
いうことだろうと考えています。時代で言えば製造者よりも消費者が流行を主導する
ようになったと言われる所以です。
デジタル時代の写真は、もう特別に技術がなくとも撮れるわけでコンデジでもモバイル
でも撮影でき、写真の裾野が革命的に広がった時代です。写真撮影が特別なものでは
なくなりました。写真撮影はプロやマニアだけの特権ではなくなり、すべての人々が
撮影者になり同時に写真の消費者でもあるようになったのです。
別の言葉で言えば、写真はかつてのプロやハイアマチュアという特権者のものから、
今や写真はすべての人々のものという、写真の権威の移行が行われたのです。
これに気づいていないハイアマチュアは時代の流れに取り残されています。
事実この掲示板でも花鳥風月騒動があって、結果は彼に反感を抱く古いハイアマチュア
陣営は敗北をしてしまったようです。
ちなみにプロはクライアントの指示通りに撮影せざるを得ませんからとっくに意識的に
もデジタル時代化していました。最後に残っていたのがハイアマチュア人だったわけ
ですね。
こういう時代の流れ。そういうのに敏感であるとすれは、これからは写真を観るものを
して、彼らが自由に想像力を働かせるような写真が良い写真ということになります。
写真の中で読者がイメージをどんどんと膨らませていけるような写真です。
こんばんは。
今夜もたっぷりプリンを食べながら休憩中です。
軽い気持ちでここをのぞいたら・・・・・・・(@_@;)・・・・・。
気合を入れて読ませて頂きました~~~。(^^ゞ
DPPにライトルームやフォトショップの様な遊び心を感じる機能が
あったらな~と思います。
私は加工の知識が豊富ではなく各種ソフトも手探りりの我流にて
使っているので知識が豊富なお方には遠く及ばないのが現状です。
それでも、印象に残る写真にしたいとの願望はあるのです。(^^ゞ
雑誌の投稿欄をみていて雨降りのボケボケ写真にハッとした事がありました。
著名な写真家の作品でも心に響いてこなければ記憶に残らないですよね。
私は記憶に残る写真を創ってみたいのです。
後でもう一度熟読させて頂きますね。(^^ゞ
コメントありがとうございます。