晴天の良い日が続きます。毎日曜日、ビューティフルディですね。しかし私は撮影には出かけず、日曜
大工に勤しんでいます。(^^ゞ 別に何かもう写真を撮る気がしない感じなんですね。もうこのまま写真
は止めちゃうんではないかと心配なほどです。(笑)
原因は分かっています。もう黒白写真でしか撮らないから。 しかしまだカラーで写真を撮る気もしないん
ですね。まだまだ写真は黒白でやってみたいと思ってますから。なので、もしかしたらこの状態が黒白
写真趣味での正常値なのかもしれません。
1ヶ月に一度、写真が少しばかりの撮れればいいんじゃないか。そんな感じです。そしてカメラやレンズ
に対しての関心も欲望もゼロになってます。これも原因は分かっています。黒白写真だと、どんなカメラ
やレンズで撮っても皆同じですから。(笑)
しかしこういう黒白写真を私は若い時に10年ほどやったわけですね。ほぼ黒白フイルム写真ばかり。
稀にリバーサルフイルムで。こんな黒白写真を昔にやれて今はできないというわけではないですね。
まあ、デジタルと紙焼きの違いはありましたが。
10年でフイルム1000本くらい撮ったでしょうか。ということは年間100本です。1ヶ月では8本です。1回の
撮影で4本使ったとして、4×36で140ショットくらいなんですね。
1回の撮影で140ショットしか撮れなかったのが黒白フイルム写真です。自分でフイルムを巻いて、撮影を
して自分でフイルム現像、そして暗室で紙焼きして写真とした。そういう黒白フイルム写真だったわけです。
デジタル時代だと、140ショットなんかあっという間にショットしてしまいます。RAW現像なんかもPCの前で
あっというまに出来てしまう。プリントなんか面倒なので、PCモニターの絵をみて十分という感じ。
それがデジタル写真です。おまけにそれをPCの前で一瞬にしてネット上にアップできる。そういう時代なん
ですよね。
またネット上では多くの方の様々な写真を観ることができます。これもあっという間に出来てしまうというこ
と。
しかし私はそれに違和感を感じていて、そんなに簡単に写真ができてしまうということに不信感を長く持ち
続けていたんです。それが本当の写真なのかなと。
写真を黒白で撮るようになったのは、これはほんの偶然のことです。ペンタックスから黒白専用機が出て
しまったから、というのがそれで、そこから黒白写真に突入したというだけのことです。
黒白専用機は本当に黒白写真しか撮れません。(笑) それは簡単でカメラがそういう具合に出来ている
からです。それを言えば、カラー写真が撮れるカメラというのもそういう具合にカメラができているからなん
ですね。
カラー写真機では黒白モードで黒白写真も撮れます。でもこれを当たり前だと思わないでください。その
原理を説明できる人は数少ないと思いますよ。
そしてカラー写真と黒白写真の違いというものを説明できる人も少ないでしょう。さらに黒白写真を連続
して出来る人も少ないはずです。そしてその結果としての黒白写真の効果というものをデジタルで経験し
た人も少ないはずです。少なくともこの掲示板では私だけです。
黒白写真には黒白写真なりの魅力というものがあるようです。その証拠に私は今も黒白写真でしか撮り
たくないと思っているからです。使うカメラはカラーが撮れる写真機なのに、態々カラーを破棄して黒白
写真で撮りたいと切望しているのです。
ペンタックス黒白機はきっかけに過ぎずで、これからも今までカラー機として使っていた既存のカメラや
レンズでもって黒白写真だけをやっていきたいと思っているのです。
これは考えてみれば驚きではないですか。クリックひとつでカメラ設定をカラー化できるのに黒白写真しか
選ばない、ということに。
それは多分、カラー写真と黒白写真は一人の人間の中には混在できないからだろうと推察しているの
です。黒白写真とはきっとそういうものだろうということです。
黒白写真は敢えて例えれば満月下の光景に似ています。よく花鳥風月といいますが、花写真、鳥写真、
風景写真を撮る人は多いのですが、月下の写真を撮る人はまずいません。しかし月光写真が黒白写真
だと言いたい訳ではなくて、日常とは違う目で光景が見れる写真という、そのひとつに黒白写真がある
ということなのです。
そういう意味で黒白写真に近いというか同じ部類に赤外線写真があると思ってます。
黒白写真はカラー情報を破棄した清貧の写真であるとか、というような消極論ではなくて、積極的に言え
ば、カラーとは違うプロトコルで写真をすることなのだ、ということです。
黒白しか使えなかった過去のフイルム時代の黒白写真ではなくて、現在のデジタル写真で敢えて黒白
写真をする理由とは、カラーな皆さんとは違う視点に立って写真をするということ。そういうことだと思えて
きます。
ちょっとイマジンしてみましょう。何かの疾患で眼で見える光景がカラーではなく黒白になったとしましょう。
道路の信号がちょっと不便、というくらいでさほど日常生活には支障を来たさないと思われます。(笑)
これは簡単にミラーレスのカメラで疑似体験をすることができますね。
簡単に言えばそれが黒白写真です。黒白な日常。
機材にはもう関心がなくなっていると書きましたが、もし黒白専用機でフルサイズのものが出れば購入
すると思います。現在でもライカではあるんですがあまりにもバカ高なので関心外ですけど、国産のカメラ
でフルサイズ黒白機が出れば嬉しいなって思ってます。
カラー機を黒白化して使うのと黒白専用機とはやはり違います。専用機のほうが本物の黒白カメラです
からね。
まあ、こんな具合でこれからも私の黒白写真は続くのだろうと考えています。
今は懐かしい世界となりつつあるデジタルカラー写真の世界。あれは浦島太郎の龍宮城だったのかな、
と感じられるほどに。(笑)
とは言っても、カラー写真のほうは皆さんが撮ってくれているので、それを見ることで充足されていると
いうことは言えますね。やっぱりカラー写真というのも良いものです。