ちょっとフォトマックス、試してみました。
私としてはHDR風画像が欲しいというわけではないので、そういうのではなく、画像重ねをすれば、
少しでも解像力、正しく言えば解像感が上がるかな?っていうことなんですね。
確かに、若干ではありますが解像感が増したような気がします。細部のエッジがスムーズになり、
むろん解像力は上がるはずもないのですが、そのスムーズさで解像感向上に寄与しているという
気がします。
とはいえ、メリルの画質には程遠くて、やはりクワトロはクワトロでしかないという感じです。(^^ゞ
しかしクワトロもベイヤーも多分多少なりとも、その解像感覚を上げるという効果は認められるという
気がします。
光線が良い時に適正な露出で撮ったものはメリルが一番だと思います。
私の場合、この適正露出というのがシグマでは難しいんですね。
HDR撮影のためにオートブラケットを使うと外れが少なくなります。
カメラ内処理が遅いので続けて撮るのは限界がありますが便利です。:あと、メリルでも光が足りない時や明暗の差が激しい時、原色が強い物などは重宝するソフトな気がします。
原色は飽和しやすいですがこのソフトを使うとそれを回避できます。
ベイヤーカメラはフォトダイオードにカラーフィルターを被せてRGB情報を得ています。
フォトダイオードは光の強さだけしか得られないのでカラーフィルターが必用なんです。この原理は
簡単ですよね。そして確実に定常値のRGBが得られるということでは、実にデジタル的であって
後処理もし易いということになります。
ところがフォビオンはアナログ的な手法でもってRGBを獲得しているんです。シリコンの特性を利用
して、適当なところの深度のRGBの光を電気信号化して取り出しているわけなので、RGB情報を安定
して取り出すことが極めて難しいのだろうと思いますよ。
ですから綺麗なRGBが取れれば万歳なんでして、それである程度は運であるということになるかも
知れません。それでシグマのカメラは数ショットを撮ってそれを選択をするということになります。
デジタルなカラーフィルターでやるのか、アナログなシリコンでやるのか。そのどちらが自然である
のかというと当然にアナログシリコンでしょう。
純粋なフォビオンであるメリルに比べて、クワトロは補完をしています。この補完処理というのは、
ベイヤーとかフォトマックスと同じように情報を平均化させるという作用があるものと思われます。
それでクワトロはメリルに比べて露出は安定化していますね。それでも色は転んだりするんですが、
それはベイヤーでも同じですから。
クワトロはメリルより色がきわどくなるということですが、その理由は簡単です。レッドとグリーンの
情報量がブルーに比べて極端に少ないからです。フォビオンでも最初の頃の画素数が少ないモデル
では平気でバンバンと色は崩れていたでしょう。それが安定化したのはメリルになって高画素化
したからだと思いますよ。
ですからクワトロは本当は安定感のある超高画素カメラとは言えないのかもしれません。
ちなみにベイヤーでもフルサイズ1000万画素というカメラは色を安定して出すのは難しいんです。
とにかくどんなカメラでも、画素数が増えてセンサーが細密になってから発色が安定化しだした。
そう考えるべきだと思いますね。
ブラケット撮影HDRというのは、そういう意味では保険がかかっているという感じです。それを言うと
超高画素カメラもそうです。3000万画素は1000万画素に比べて3倍は安定しているということに
なりますから。1000万画素カメラの3ショット撮影HDRは、3000万画素1ショットに匹敵するというように
考えてもさほど間違いではないと思います。
しかし画素数を増やしたり、HDRのように多重撮影・多重現像をすれば、リアルな自然な描写からは
次第に離れていく。そういうのはあると思いますよ。
そういうのは画像処理一般のすべて言えるのであって、その塩梅の加減が難しいところですかね。