メーカー名 | PENTAX |
機種名 | K-01 |
ソフトウェア | Capture One 8 Windows |
レンズ | |
焦点距離 | 35mm |
露出制御モード | ノーマルプログラム |
シャッタースピード | 1/40sec. |
絞り値 | F2.4 |
露出補正値 | +0.0 |
測光モード | 分割測光 |
ISO感度 | 1600 |
ホワイトバランス | |
フラッシュ | なし |
サイズ | 2000x1333 (1.08MB) |
撮影日時 | 2012-01-01 09:01:13 +0900 |
写真は下手こそが良し。というのはカメラが発明されて以降の不変の真理です。
このことを知らない人かたまにいます。例えば、他人をして機材に凝る人は写真が下手であるというよう
に。そういう方は、自分本人は機材に凝らないので写真が上手であると自負しているのかも知れません
が、事実はそのような人は写真を長く永続することができません。すぐさま爺さんになってカメラを持ち出
すこともできなくなります。
ほんとうに写真を良く分かっている人は、わざと写真を下手にしているんですね。写真を上手に撮ろう、と
か写真を突き詰めて上手くなりたいと思っている人がいれば、その方の写真寿命は短いものとなります。
なぜでしょうか。それは写真は本来、被写体とカメラという道具だけで成り立っているからです。この二つ
の間に写真美学というものを挟み込んだ時点で写真行為は欺瞞への一途を辿るからです。
写真美学でも写真芸術でもいいんですが、そういうものは本来存在しない空想物であるわけです。写真
行為には記録(被写体であり自分自身への)が一番大事であって、無論多少の表現はよろしいのですが、
そこに美学とか芸術とかを入れ込んだ時点で、自分自身を喪失するという憂き目に逢うのです。
写真の三位一体論とは、被写体、道具としての機材、そしてカメラマン自身のこの三つです。ですから
写真の美学なりを入れ込めば、カメラマン自身がはじき出されるという結果になるのです。
このようなことは大昔から言われていることなのですが、相変わらず理解をしていない方が多いのです。
それは写真を表面的にしか見ていないからでしょうね。いや写真だけでなく物事も世界も自分で考えるの
ではなく表層的に形や色だけでしか見ていないと、こういう過ちを幾世代にわたって続けてしまうというこ
とになるのでしょう。
そうは言ってもそういう仕組みがこの世界の現実であって、写真をすることで自分を見失うのも、これも
またこの世界の既定路線なのかもしれません。そういう人にとっての写真とは、竜宮城であり浦島太郎
であるというわけですね。
というわけで写真のことが良く分かっている人は写真を上手にしません。写真は被写体とカメラだけで良く
て美学などは挟み込まないのです。
私の経験から言えば、写真に美学を排除しますと、写真行為は非常に楽になるという気がしてます。
気を入れ心を注入するのは被写体と機材だけで済むからです。このシンプルさが心地よく、写真を撮るの
が楽しくなるわけですね。ですので写真美学というものは1ミリたりとも入れ込まないようにしています。
というか、そういうものはもう完全に忘れています。
最近手にしているカメラで面白いなあって思ったのは、ニコンD5200/5300です。ほとんど性能は同じで
すが、両機は搭載しているセンサーのメーカーが異なるだけです。東芝とソニーですか。その違いも大し
たことはなく、特に面白いと感じたのは、カメラボディの表面に液晶スクリーンが見当たらないことです。
つまり背面液晶は反転して隠すことができるのです。光学ファインダーを見て撮影する限りは余計なスク
リーンを見ないですむという潔さがあります。
とは言え、殆どのユーザーはライブビューで撮影するのかもしれません。両機ともニコンの廉価機になる
わけですが、こういった入門機種もやがてはミラーレスカメラになるだろうと思います。
そしてこの廉価機に、自作のバッテリーグリップを着けて撮影すると非常に使いやすいということを発見
しました。バッテリーグリップといっても専用のそれではなく只単に、何にでも着く様に改造したグリップな
のですが(縦位置レリーズも出来ず、予備バッテリーも入れられず)、ボディよりもグリップが少し大きくて、
それが使い良さの秘訣となっているようです。
廉価小型機というのは小さくて軽いのですが、いざ使う段になると小さすぎて持ちにくく使いにくいのが
欠点です。それを自作グリップがカバーしてくれることを発見したわけです。下手な専用グリップよりも使
いやすいということで、中国製専用グリップの購入は止めました。
小さなカメラを大きくして使いやすくする、これがグリップの本来の目的であるわけなので、良い発見をし
たものだと思っています。
この写真のカメラは何となくコダックDSC-14Nに雰囲気が似ていると感じてます。(^^ゞ
このグリップはプラスチックのドンガラなので軽くて重さを感じません。外せば小さなバックにも入れられる
ということで、カメラ本体のサイズと軽さもスポイルしていないのです。
なおボディにスポンジの貼り付け(グリップ性の向上)やストラップにも工夫をしています。リングを挟み込
んだり滑り止めゴムの縫込み(写真には写ってない)なんかですね。
こういう具合に改造をしていきますと、廉価機でも大きなレンズを装着することが可能です。自分のカメラ
を使いやすくして、撮影に傾注できれば被写体に注ぐ集中力も増します。理屈を捏ねて芸術ぶるよりも
とにかく使いやすいカメラを目指そうじゃないかということですね。
カメラはなにも高級機を買う必要はありません。中古廉価カメラで十分です。それで少しの改造でとても
使いやすくできるし大型レンズの装着をしても苦になりません。短焦点高級レンズを着けるとフルサイズ
にも負けない描写をしてくれます。そしてグリップを付加することで長丁場の撮影も可能になります。
写真における大体の悩みはカメラ機材を工夫することで大体は解決できると思ってます。メーカーで出し
ているカメラはあくまでもスタンダードのスタイルでして、それをそのまま有難がって使うというのでは良い
撮影はできません。カメラは車検もなければ違法改造で捕まることもないんです。もっと自由な眼で機材
を工夫されてはいかがでしょうか。