オリンパス E-30 作例
2008年12月20日発売
オリンパスE-30は、E-520とE-3の間へ加わり、2008年12月に発売されたフォーサーズの中級一眼レフである。E-3に近いAFと連写の基盤に、ライブビューで仕上がりを見ながら撮るアートフィルターを初めて組み合わせた。正確な色や少ないノイズを目指す通常の処理とは違い、色の偏りや粒状感も表現として作ることを、撮影そのものの楽しさへつなげた機種だった。
- シリーズ
- E-System
- 位置付け
- E-520とE-3の間を埋め、撮影時の表現機能を導入したフォーサーズ中級一眼レフ
投稿写真 256枚
Camera Profile
E-30について
発売当時の発表資料、専門媒体のレビュー、利用者の声から、この機種の位置付けと評判をまとめました。
ラインナップ上の位置付け
E-30はE-520やE-3を置き換えるのではなく、その中間へ新たに加わった。有効約1,230万画素のハイスピードLive MOSとTruePic III+を搭載し、最高1/8,000秒、ストロボ同調1/250秒、最大5コマ/秒を備える。位相差AFは11点すべてが縦横各2ラインのツインクロス式で、44ラインの測距データを利用した。3公式 オリンパスアートフィルター搭載デジタル一眼レフカメラE-30を発売
前後2ダイヤルと上面表示パネルに加え、2.7型約23万ドットの2軸可動液晶を備える。本体のみ約655gで、外装はエンジニアリングプラスチックを採用した。E-3のマグネシウム合金や防塵防滴構造は引き継がず、ボディの構造まで同じ上位機を小さくしたものではなかった。2レビュー デジカメWatch新製品レビュー オリンパスE-30
ボディ内センサーシフト式手ブレ補正と、撮像面前の埃を超音波振動で落とすSSWFも備えた。SSWFは起動時とライブビュー時に動く撮像系の防塵機構であり、ボディ全体の防塵防滴とは別である。3公式 オリンパスアートフィルター搭載デジタル一眼レフカメラE-30を発売
先代からの進化
技術的な比較対象のE-3に対しては、有効画素数を1,010万から1,230万へ、液晶を2.5型から2.7型へ増やした。11点AF、5コマ/秒、1/8,000秒は継承する一方、ファインダーは視野率100%・倍率1.15倍から、98%・1.02倍へ小さくなっている。2レビュー デジカメWatch新製品レビュー オリンパスE-30
アートフィルターは、ポップアート、ファンタジックフォーカス、デイドリーム、ライトトーン、ラフモノクローム、トイフォトの6種類を用意した。ライブビューへ効果を反映するため、撮影前に仕上がりを見ながら構図を決められる。3公式 オリンパスアートフィルター搭載デジタル一眼レフカメラE-30を発売
効果を適用するのはJPEGで、RAW自体には適用しない。RAW設定でフィルターを使うとRAW+JPEGへ切り換わり、通常の画像として現像できるRAWも残せる。作風を決めて撮影しても、元の情報を別途保存できる仕組みである。4公式 Olympus/OM SYSTEME-30 Instruction Manual
フィルター撮影はプログラムAEを基本に、プログラムシフト、露出補正、ホワイトバランス、フォーカスモードを変えられる。ただし効果の強さや階調は調整できず、撮影済み画像へカメラ内で後から適用する機能もない。完成した効果を選び、撮る段階で使う設計であった。1インタビュー デジカメWatch/オリンパス 寺田利之・豊田哲也インタビュー オリンパスE-30のアートフィルター
マルチアスペクトは4:3、3:2、16:9、6:6、5:4、7:6、6:5、7:5、3:4の9種類で、基本の4:3画像から切り出す範囲を選ぶ。ライブビュー撮影のJPEGは選んだ比率へ切り出して保存するが、光学ファインダー撮影のJPEGは4:3画像に切り出し情報を付ける。RAWも4:3の画像と切り出し情報を残し、光学ファインダー内にアスペクト比の枠が出るわけではない。4公式 Olympus/OM SYSTEME-30 Instruction Manual
最大4枚の多重露光は、ベース画像をライブビューへ薄く重ね、合成結果を考えながら次の写真を撮れる。撮影済みRAW同士の合成や自動ゲイン補正も備えた。さらに水準器を加え、液晶では左右と前後、ファインダーと上面パネルでは左右の傾きを確認できるようにした。3公式 オリンパスアートフィルター搭載デジタル一眼レフカメラE-30を発売
ライブビューにはハイスピードイメージャAFを加え、対応レンズではミラーを動かさずコントラストAFを利用できる。同時期の14–54mm F2.8–3.5 IIも対応するが、非対応レンズでは全押し時に再度AFを行うなど、組み合わせによる条件が残る。3公式 オリンパスアートフィルター搭載デジタル一眼レフカメラE-30を発売
ライバル機種との比較
撮影効果の使い方では、ペンタックスK-mのデジタルフィルターと違いがあった。K-mは撮影済み画像への適用や重ね掛けができる一方、ライブビューを持たない。E-30は撮る前に効果を見る方式で、撮影後に作風を変えるか、効果を見ながら被写体を探すかという操作の違いであった。2レビュー デジカメWatch新製品レビュー オリンパスE-30
開発の背景
企画担当の寺田利之氏は、一眼レフが普及し、AF・AE・ホワイトバランスで写真をきれいに撮れることが当然になったと説明した。ブログなどで多様な作風が広がる中、次は表現と撮影の楽しさへ踏み込む時期だと考えたという。写真集、写真展、海外作家の表現を参考に作風を分類し、特定の一作品を模倣するのでなく、代表的な6種類へまとめた。1インタビュー デジカメWatch/オリンパス 寺田利之・豊田哲也インタビュー オリンパスE-30のアートフィルター
TruePic III+のアートエンジンは、通常の画像処理なら避けるホワイトバランスの偏り、強い彩度、残ったノイズなどを表現へ使う。画像を分析して処理の強さを制御する部分は新たに開発した。ポップアートも単純なVivid設定ではなく、色ごとに彩度を変え、飽和しすぎないように調整するという。1インタビュー デジカメWatch/オリンパス 寺田利之・豊田哲也インタビュー オリンパスE-30のアートフィルター
特にラフモノクロームは、暗室での現像、印画紙、焼き付けに相当する階調と粒状感をデジタルで作る機能で、リアルタイム化が難しかったと説明されている。従来は減らす対象だったノイズを、意図的に残したり増やしたりする逆方向の処理を加えたのである。トイフォトも周辺減光だけでなく色やコントラストを変える一方、細部のシャープさはあえて残した。1インタビュー デジカメWatch/オリンパス 寺田利之・豊田哲也インタビュー オリンパスE-30のアートフィルター
開発者が主眼に置いたのは、撮影後のソフト処理より、ライブビューを見ながら撮る時点の楽しさだった。そのため当時はカメラ内JPEGへの適用に集中し、RAW現像へ後付けする機能は提供しなかった。保存形式の違いだけでなく、どの時点で表現を選ぶかという意図があった。1インタビュー デジカメWatch/オリンパス 寺田利之・豊田哲也インタビュー オリンパスE-30のアートフィルター
初搭載を中級のE-30にしたのは、挑戦的な機能を上のプロ層にも、下の入門層にも届けられる位置だと考えたためである。アートフィルターはEシステムで育てる次の中核機能と位置付けられ、最上位の高速性能とも、初めて一眼レフを使う人の楽しさとも接点を持たせた。1インタビュー デジカメWatch/オリンパス 寺田利之・豊田哲也インタビュー オリンパスE-30のアートフィルター
伝え方も、仕様を中心に並べる通常の中級機カタログから変え、作例を前面に出した。FotoPusで投稿企画を行い、利用者の作例を次の機能を考える参考にもしたと企画担当は述べている。撮影効果を用意するだけでなく、使った写真を見せ合うところまで含む提案であった。1インタビュー デジカメWatch/オリンパス 寺田利之・豊田哲也インタビュー オリンパスE-30のアートフィルター
利用者の評判
複数の専門媒体は、アートフィルターや多重露光をライブビューで見ながら使うことを、撮影時に表現を試す楽しさとして評価した。一方、効果の細かな調整や撮影後の適用ができないことは共通する制約とされた。2レビュー デジカメWatch新製品レビュー オリンパスE-30
E-3に近い高速AFと、可動液晶で構図を自由に変えられる点も複数媒体が評価した。高感度ではノイズや細部の低下に留保が示されたが、その厳しさや許容感度まで一致した評価ではなかった。5レビュー Photography BlogOlympus E-30 Review Conclusion
2026年10月1日時点の価格.com集計67件では、満足度4.67、ホールド感4.81、機能性4.58、操作性4.54、画質4.37だった。後年の投稿を含む集計でも、保持や機能、操作に高い評価が付いている。6レビュー 価格.comE-30 ボディ レビュー評価・評判
内容の確認日: 2026年10月1日
E-30で撮った写真の話題
この機種で撮影された写真に寄せられたコメントです。写真について質問したり、撮影設定を相談したりできます。
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