メーカー名 | OLYMPUS IMAGING CORP. |
機種名 | E-M1 |
ソフトウェア | Capture One 9 Windows |
レンズ | |
焦点距離 | 9.0mm |
露出制御モード | ノーマルプログラム |
シャッタースピード | 1/80sec. |
絞り値 | F9.0 |
露出補正値 | +0.0 |
測光モード | 分割測光 |
ISO感度 | 200 |
ホワイトバランス | |
フラッシュ | なし |
サイズ | 4096x3072 (3,121KB) |
撮影日時 | 2014-03-15 23:07:11 +0900 |
なかがわ、と読みます。同様な読み名の河川は全国にあって紛らわしいのですが、こちらの那賀川
は文字通りの暴れ川。死屍累々の歴史をもちます。本物の人柱伝説もありますから。
この辺りは地質的には四万十帯、秩父帯になり岩質が脆いんですね。それで容易に侵食されて
いきます。同じ四国でも吉野川領域は変成岩の硬い岩質ですので大分様相が違ってきます。
吉野川上流に比べて、山の傾斜が緩くて空が広いと感じます。文字通りの南国の雰囲気でしょうか。
高知の四万十川によく似た雰囲気ですけど、より南国的なのはこちらです。
小雨の中での撮影ですが、川の水量はいまひとつ。台風時になると川幅いっぱいに流れるわけで
すが、渇水時にはちょろちょろだろうと思います。
私が気に入ったのは、この写真のように、川幅の圧倒的な空間の広さなんですね。谷が深いわけ
ではなくて広さがあるわけで、そういうのは最上川なんかと似ているかもしれません。もっとも水量
は比較になりませんが。
この河に関心を持ったのは、何かの写真を見てではなく、とある方の随筆集を読んでの啓発でした。
実際のところ、この川は四国の人間でもあまり知らないというか、地味な川なんですね。同じ四国
南部にある川でも、四万十川とか仁淀川は有名ですがこの那賀川はホントに知られていません。
そんなわけで観光とは無縁の川です。
面白いのは四万十川や紀州の熊野川のような、Ω型の河川跡が随所に見られることです。これは
空中写真のマップをみて初めて気づくのですけど、いずれも豪雨地帯であり侵食の激しさを物語って
います。
久しぶりの県外ドライブはよいものです。とくに太平洋に近づくと独特の光景が目につきます。南国
徳島・高知の風というか光は雨空であっても違うという感じです。この阿南方面は私も殆ど足を伸ば
していなかったのでかなり道を迷いましたが、これで大体の感覚は掴めました。
こんにちは。
そちらは大雨なんですね。90年に一度の雨だとか。
この川も川幅いっぱいに流れてるのでしょうか。
山間部のようですが川原が広くてこちらの平野部位ありそうです。
最上川の中流域、川幅が急に狭くなる戸沢村辺りは以前頻繁に水害があったそうですが治水工事のおかげで今はそんな事はない様です。
毎年河川が氾濫する関西方面はそういった整備はしないのでしょうか。
現在、特に豪雨なのは九州南部ですね。熊本や鹿児島県でしょうか。
実はもっと大変なのが、大陸の長江流域です。揚子江ですね。ここも西日本と同じモンスーン地域
なので毎年この時期は雨が続くのですが、今年は80年ぶりの大雨が続いています。日本のマスコミ
には一切報道されていませんが(日本のテレビや新聞は中国の都合の悪いことは一切報道しない
のです)、とにかく相当な緊急事態のようです。
万一、その長江にかかる巨大な三峡ダムが決壊することになると、その被害は甚大です。文字通り
天文学的な人的経済的被害がでます。
ついでに書くと、もしこの山峡の危機で救われる地域もあります。それは香港ですね。中共の弾圧的
な政策は長江の崩壊によって救われるかもしれません。
それはどういうことかと言いますと、三峡ダムが崩壊するとその流域(ほぼ5億人はいるそうな)に大
被害をもたらして、中国の経済は完全に崩壊するからです。それが中共政府を瓦解させることになる
わけですね。被害規模では日本で言うと東南海トラフ大震災に相当しますか。
しかし日本の東南海大震災が起こったとしても、山峡ダム崩壊で中共政府が終わるというように、
日本の政府が倒れるということはありませんね。そして被害も最小限にするでしょう。そこが中国と
日本の大きな違いです。
昔はいざしらず、今はこの那賀川の水流が川幅いっぱいに流れることは滅多にないだろうと考えて
います。それはこの上流に3つのダムが建設されているからです。そのダム群を見学するのも今回の
河川遡上の目的でした。2回に分けて、河口から川上源流まで踏破しましたが、源流の山のトンネル
を抜けると、そこから先は高知県の物部川となりました。195号線ですかね。走りよい道でして山々
ばかりとは言え、南国情緒が楽しめました。
ここらは四国の中でも人口密度が低いところで、それで景観は雄大なところが多いのですが、ただ
広い平野はないので東北のようなスケール感はありませんね。(^^ゞ
最近は九州の豪雨災害が目立ちますし、広島や岡山なども豪雨被害が続出しています。これは想定
を超えた雨量の豪雨が降り、河川を溢れさせるためですね。
「ダム事前放流のガイドラインの策定(国土交通省)2020年4月23日」
http://suigenren.jp/news/2020/04/23/13135/
最近重要な国の施策が制定されました。ダムというのは利水の観点からは水を溜めておかなければ
ならないのですが、しかし豪雨の時にはその日頃の貯水が邪魔になって、仕方なく緊急放水をするの
ですが、ぞれがが下流域に災害をもたらしてしまいます。もしダム湖が空っぽであれば豪雨が降っても
ダムに溜めておけるわけですね。
それで豪雨が来るだろうなあって予想できればその前に放流して置くようにする新しい施策です。そし
てもし予想に失敗して、放流したものの雨がふらずでダムの利水が出来なかった場合でも保証ができ
るような制度にしたわけです。
もう何度も書いたような気がしますが、高知・吉野川の早明浦ダム。夏場の渇水でほぼ貯水はゼロと
いう日々が続いていたのですが、それが台風でたった一日で、あの広大なダム湖が満水になり且つ
全力放流していたという状況を見たことがあります。もしこのダムがなければ、またダムに貯水が多く
あれば、豪雨によって下流域は甚大な被害を受けていたわけで、空恐ろしい気持ちになると同時に、ダムの本当の威力というものを垣間見た気がしました。
この那賀川の最大のダムである長安口ダムでは放流時の間口(吐水口)を広げる工事が進んでいて
ほぼ完成間近でした。日本ではこのようにダムのメンテナンスは随時に行われており、災害をたさない
ようにしているわけですが、それでも下流の河川の堤防などには脆弱なところは多々あるみたいです
ね。
長江の三峡ダムに戻りますが、あのダムは調べればしらべるほどもうメチャクチャなダムでして、安全
のために人為的に壊さないかぎり、いつかは決壊して大被害をもたらすだろうという代物のようです。
しかし中国政府は電力を産む(同時に利権を産む)三峡ダムを廃止することはしないでしょうから、
やがて必ず大被害をもたらすのは間違いがありません。ここに中国の限界があり、どうやら自壊自滅
するのが中国の宿命のようです。
中国には黄河に三門峡ダムというのがあり、これと長江の三峡ダムとが混同されることもあるのです
が、三門峡ダムも役に立たなかったダムで有名でして毛沢東の一声で建設されたダムでした。
もう随分と、自分のテーマである溜池や河川やダムを訪れ写真に記録することが長く続いています。
これは治山治水であるわけですが、富を生むインフラであると同時に、まかり間違えば大きな被害を
もたらすものです。水の乏しい香川の溜池でも決壊の歴史で綴られています。
小さなダムでもその湖の膨大な水の佇まいを見るにつけ、いつも神聖で謙虚な気持ちになりますね。
その水という被写体の前ではどうしてもそうならざるを得ないところがあるようです。
ダム湖ではできるかぎり水辺に近いところを探して撮影するのですが、池と違い、ダム湖は水辺近く
へのアクセスが難しいです。そして危険でもあるのですが無理をせず可能な限り近づきたいと思って
います。大河川でも同様で水辺に降りれる道を探して撮影しています。
河川というと地質的には比較的新しいように感じられるかも知れませんが、確かにこの那賀川は新し
いですね。
しかし吉野川上流の例えば大歩危小歩危の地域では、その川の歴史は2億年だと言われています。
非常に硬い結晶質変成岩をえぐるようにして流れているのですが、それほどの歴史があるということ
でもあるのです。日本列島が出来たのは1500万年前くらいですから、それ以前から吉野川はあったと
いうことになりますね。(^^ゞ
また、アマゾン川は南米大陸よりも古いわけで、対岸のアフリカ大陸の川と結合してパンゲア大陸を
流れていました。そのパンゲア大陸が分離して南米大陸ができましたから、こちらはもっと古いです
ね。
そう言えば、北方からヒマラヤ山脈に達し、山を乗り越えて(えぐって)南へと流れる川があるのですが、
それはヒマラヤ山脈やインド半島よりも古いということになります。川の歴史は大陸や山脈よりも古い
という逆転した事態になり面白い現象です。
大河川の歴史は想像する以上に古くて歴史があるということなので、もっと敬意をはらってもよいので
はないかと私は考えています。(^^ゞ 山岳と違ってどうしても見過ごされがちなのが河川ですね。
そう言えば切り立った山岳を造ったのも河川であり、平野を造ったのも河川であります。大陸や列島
を造ったのは地球的大地の力ですが、その形を整えるのは河川であり水です。