ミカン山
Exif情報
メーカー名 Canon
機種名 EOS-1D X
ソフトウェア Digital Photo Professional
レンズ EF50mm f/1.4 USM
焦点距離 50mm
露出制御モード 絞り優先
シャッタースピード 1/3158sec.
絞り値 F2.5
露出補正値 -0.3
測光モード 分割測光
ISO感度 200
ホワイトバランス オート
フラッシュ なし
サイズ 3000x2000 (4,833KB)
撮影日時 2021-01-31 23:43:52 +0900

1   kusanagi   2021/1/31 22:21

これは何でもないような写真なんですが、(むろん芸術的な写真ではありません)、写真としては面白
いんです。山の中腹が白っぽくなってますね。この部分は何かというと、昔の蜜柑山なんです。今は
もう殆どミカンの木はありません。捨てられたミカン畑ということでひとつの産業遺跡になろうかと思い
ます。
その白っぽいのは落葉広葉樹でして放置されたミカン山に自然に生えたものです。それ以外の部分
は常緑樹です。それはミカン山にする以前からの植生です。長い年月の後には全て常緑樹になるはず
です。
そういうのが冬になると落葉広葉樹は葉を落とし一目瞭然で見える形になったわけで、それで面白い
なあ、となるわけです。(笑)

その昔のミカン山、右半分は踏破しました。後左半分が未だなので次回に期待したいです。ミカン山
だったのというのは現地を歩けば直ぐに分かり、既にミカンの木は残っていませんが(一部には残存)
スプリンクラーとか、水を通すパイプなどの設備が遺跡として残存しています。コンクリート道もそうで
すし、小さな貯水池もありました。
話を広げますと、この地は鳥坂という峠になっていて、この写真は中讃地域ですが、峠の左側が西讃
地域となり郷を隔てています。そこに国道11号線と高速道路が狭いところで走っているんですね。
それからこの池、吉原大池ですが江戸時代の初めに新田開発が盛んになり、こんなところに池を作っ
てしようがないだろう?という藩の意見を、いや細流を集めれば大池になると説得して庄屋さんが造っ
た池です。身上を傾けるほどの経費が掛かり庄屋さんはそのため自分の田畑も大分手放したのです
が、藩は庄屋さんの残った田畑は無税とした話があります。
なるほど藩の言うとおりでこの写真の山に見える谷の川の流れは、ほんとに溝のように細いです。しか
し、ここにちゃんと池が出来て水も溜まっているわけですからね。しかもこの上に(左側)にはもう2つの
池もできているんです。この池を含む峠は霧がでるのも特徴です。

真ん中の尖った山は雨霧山と言って中世の香川氏の山城の遺跡があります。天霧城跡です。それを
かすめるようにして右側は採石場となって大きく山が削られています。安山岩の採石場です。コンク
リートや道路のアスファルトには欠かせません。
地質的に言いますと、ミカン畑跡の上が安山岩、その下が花崗岩です。花崗岩の母岩に火山由来の
安山岩が乗った形の山が香川県の特徴です。傾斜角も違いますね。有名な金毘羅さんもそういう成り
立ちになってます。
そして右側の山は弥谷寺(四国霊場)のある弥谷さんの一部が写ってます。そしてその遍路道もある
んです。少しばかり登りました。遍路道は整備されていて歩けますが、今の遍路さんは歩きやすい
一般道を歩くので遍路道を敢えて歩くのは里山歩きを趣味とする人だけですね。そしてイノシシぐらい
のものです。(^^ゞ
さらに言いますと歴史的な遺跡としては法然上人、西行法師、幕末勤王の月照上人とかにまつわる
遺跡があります。そういうのも全て整備されていますので、一挙に見て回るとなると何日もかかるんで
すね。そうそうこの溜池には渡り鳥のバンが来ていました。

こんな感じで狭いところでもその地質地理的意味、産業的意味、歴史的意味など多岐に渡るのです。
もちろん観光名所でも何でもなく、地元の人でも多くは知らないでしょうね。しかし私はそういうところを
掘り下げて見て歩くのが楽しみなんです。
私の写真というのは、そんなところです。観光地を見るのではなく、芸術として写真を撮るのでもなく、
とにかく写真は自分の関心事への記録です。
今回の撮影はちょっと失敗をしました。いつものプログラムオートではなく、絞り優先で撮ってしまいま
した。設定を戻すのを忘れていました。まあ、よくあることです。(笑) それと50ミリキヤノンレンズは良
かったけれど35ミリタムロンf1.8がピントズレをしておりました。サードパーティのレンズはそういうのが
よくあるようです。機種によってイケたりイケなかったりなので凄く不便ですね。

2   MT   2021/2/4 20:47

フラッグシップ1D-Xと純正レンズを楽しませてもらいました 、さすがに見事な描写ですね。

3   kusanagi   2021/2/5 21:38

この場所の昨年の写真がありました。落葉前の11月15日の撮影ですね。(風景板)
https://photoxp.jp/pictures/213255
落葉樹の葉の色は浅い黄緑色でした。

イオス1DXはスポーツとか飛行機なんかを撮る、高速連写機の類なんだろうと思ってます。そういう
意味でのプロ機でしょうか。それで高画質路線の1DS/1DSマーク2・3の系譜は、多分5DSになるんだ
ろうと考えてます。
ただ1D-Xはプロ機にありがちな漏洩電磁波がキツイという印象を大きく覆しています。イオス70Dと
同程度の電磁波しか出ていません。それで撮影していても頭痛がしませんでした。
前モデルよりも少しボディが大きくなっているので、十分な電磁波対策をしているようです。このことは
高く評価できます。キヤノンって凄いと正直思いましたね。
レンズはフィルム時代の古い50ミリレンズです。全群が繰り出すタイプなのでAFは遅いのですが画質
は優れているようです。
コメント、ありがとうございました。(^^ゞ

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