メーカー名 | SIGMA |
機種名 | SD1 Merrill |
ソフトウェア | SIGMA Photo Pro 5.5.3.0001 |
レンズ | 17-50mm |
焦点距離 | 21mm |
露出制御モード | ノーマルプログラム |
シャッタースピード | 1/50sec. |
絞り値 | F2.8 |
露出補正値 | +0.0 |
測光モード | スポット測光 |
ISO感度 | 100 |
ホワイトバランス | オート |
フラッシュ | なし |
サイズ | 4704x3136 (7.82MB) |
撮影日時 | 2011-01-03 00:58:44 +0900 |
モノクロ写真とカラー写真の違いは、画像がモノクロかカラーかではなくて、モノクロで撮るかカラー
で撮るかの相違です。昔でいえばモノクロフイルムをカメラに詰めればそれはモノクロ写真だとい
うことです。
いっぽう、カラー写真が既にあってそれをモノクロ化するというのは、本質的にはモノクロ写真では
ないと私は考えます。単に表現としてモノクロにしただけのカラー写真ですね。擬似モノクロです。
この違いを理解できる人は現在ではいません。なぜならば当人にとって写真はカラー写真であって
最初からカラー写真しか知らないからです。
よく似た例でシグマのフォビオン写真があります。カラー写真のひとつですが撮像素子が普通の
カラーカメラとは違います。このフォビオンも、そのフォビオンが理解できるようになるには、他の
カメラをシャットアウトしてフォビオンばかり使う必要がありますね。それを1年くらいは最低限続ける
必要があると考えています。それでやっと理解の入り口にたどり着くくらいです。
そういうわけですからモノクロ写真も、カラー撮影を止めてモノクロだけにして撮影を続ける必要が
あると考えています。もちろんそれは普通のカラーカメラで可能であって、要はそれを続けること
ができるのかどうかにかかっています。それを最低限つづけることで、はじめてモノクローム写真
とは何かが理解できるのだろうということですね。
リアルなモノクローム写真、フェイクなモノクロ写真、その2つを見分けるには努力と継続が必要な
んだということかもしれません。
この今の現在、人工知能でもって本物と偽者が曖昧になるような時代に突入しています。
それはある意味で大きな時代の危機であるだろうといえます。生成AIはそれを使いこなせる人に
とっては朗報ですが、そういう人はごく一部であって、大衆といえる殆どの人は人工知能によって
自らを失うだろうと私は予測しています。識者の間でもそのような危惧が多く聞かれますね。
私自身、この1年は様々な試行錯誤が続いたという気がしています。まずレンズでは単焦点レンズ
やオールドレンズへの関心、そしてさらにミラーレスカメラと光学一眼レフへの関心へと移行。
そして偶然にもモノクロカメラが出たということで今は黒白写真に入っていますが、この目まぐるし
い試行錯誤は、占星術でいえば木星が牡羊座を通過した為に起こった現象のようです。
ズームレンズと単焦点レンズ、ミラーレスと一眼レフの違いはさほどのことはなくて、これまでも
そういう試行錯誤は定期的にやっていたことですが、今回のモノクローム写真は違います。私が
デジタル写真に入ってから始めての写真に対する根源的な問いかけとなるようです。
黒白写真は簡単に言いますと、モノクロの眼と頭をもって写真を撮るということに尽きます。
膨大で魅力的なカラー情報を自らシャットアウトすることです。
そんなこと、普通の人間は絶対にしません。百万円くれるというのを、いえ私は10万円でいいです。
というのと同じであって、飽食と清貧の違いというくらいのものがあります。自ら、本来得られるで
あろう利益や欲得を捨てるということですからね。
K3M3Mはこれはモノクロ専用機ですから当然なのですが、普通のカラーカメラすらもモノクロで
やっていこうというのは、そこに清貧の思想というものがなければできませんし、そもそも黒白と
カラーの両方を同時に行うというのは如何にも中途半端であって、それでは多分何も得られないと
いう気がしています。