瀬戸の内海
Exif情報
メーカー名 SIGMA
機種名 DP1 Merrill
ソフトウェア SIGMA Photo Pro 5.5.3.0001
レンズ 19mm F2.8
焦点距離 19mm
露出制御モード ノーマルプログラム
シャッタースピード 1/320sec.
絞り値 F8.0
露出補正値 -0.3
測光モード 分割測光
ISO感度 100
ホワイトバランス オート
フラッシュ なし
サイズ 4704x3136 (8,138KB)
撮影日時 2014-06-15 17:50:28 +0900

1   kusanagi   2014/6/26 22:49

愛媛、四国中央市。昔で言えば川之江市だ。製紙工場の町。
この工場群は、もともと川之江市が面積的に狭いこともあり、工場
の中まで公道が走っているということで、工場撮影がし易いのです。
この写真の設備は新しいけど、古い昔からある市街地にある工場も
いまだ稼働していて、工員さんの顔が見えるほどに接近して撮影する
ことができます。

川之江の製紙産業の歴史は古くて、昔は和紙だったけれどその
伝統が現在の最新工場設備にまで繋がっていることを思うと、何事
にも伝統の継承は大事だなって思います。
香川だと塩田や綿花生産の伝統が臨海工場群の基礎にあるんだし、
徳島だと藍の生産だったりする。愛媛の別子銅山は江戸時代から
あるわけだし。

明治の産業革命は江戸時代とは断絶していると思っている人が多い
のだけど、そんなことはなくてむしろ江戸時代初期から日本の近代
産業は始まっていたのだと思います。
幕末明治から西洋近代産業の技術を取り入れて、益々発展したという
べきです。最初は、石炭の利用と蒸気機関ですかね。
それまでは薪炭や水車がエネルギーの全てだったことを思うと明治
以降はスケールが大きくなりました。
江戸末期には、薪炭と肥料の採集から、日本の里山は丸裸っていう
状態でしたからね。

嬉しいことに当時、国内で石炭があることが分かり、明治から昭和の
戦後くらいまで、エネルギーの主力は国内産石炭が担っていたんです。
国内産の自前エネルギーとしての石炭。
余談を言うと、国が豊かになり人口が増えるのは食料とエネルギーが
自前で生産できるかどうか。さらにそれを産業として発展させて
いけるかどうかにかかっていると考えています。

日本の人口が減少に転じたのは、つまり出生率が低下したのは実に
簡単な理由からでして、それは原油の価格が高騰してからです。
戦後も石炭で日本は頑張りましたが、やがてエネルギー事情は石油
に転換されました。当時は石油が安かったんですね。第二次大戦後、
中東の巨大油田が開発され、それが世界のエネルギー事情を大きく
変えました。
しかし、1970年代からオイルショックが始まり、原油価格が高騰し始め、
その原油価格曲線を反比例してなぞうように、国民の実質所得は低下
して行きました。日本国民は貧乏になっていったのですね。
まあ、その分、かの産油国では人口の増加がはじまりました。日本の
人口は減り、かたや産油国が豊かになるという具合です。

日本は海外から高い石油やガスなどエネルギーを輸入し、その為に
使うお金は膨大なものです。
日本人は朝から晩までくたくたになるまで働いて、女性も仕事を持ち、
多くの国民は子どもを産み育てる余裕も失いました。これで人口が減らない
わけがありませんね。
別に若い人達の意識が変わったわけでもなく、政府の政策が間違って
いたというのでもなく、ただ単に国民が貧乏になったから、結果として
少子化になっただけです。少子化は当然ながら、将来的に国力を大きく
削ぐことになります。

逆に中東などの産油国は豊かになり、若い人も多いから元気いっぱい
で朝から晩まで戦争ばかりしていますよね。(^^;
膨大な石油やガスの代金が無駄に使われているだけでなく、その
地域全体が安定しないから、平和を維持するために先進国の軍隊が
出かけていかなければならなくなる。平和維持軍ということで、そのうち
日本の自衛隊も兵力を出さなくてはならなくなるでしょう。
中東だけでなくアフリカもそうです。石油が出てお金が入ると決まって
内乱になる。それがアフリカなんだということで、もううんざりですね。

しかし日本の国民が生きていくためには、エネルギーばどうしても必要で、
むろん食料もそうですが、そもそもエネルギーがなければ食料も生産
できませんし、詰まるところ、文明はエネルギーと水資源がものを言うの
です。
幸い日本は有難いことに水資源は豊富で、気温も日光も空気も十分なの
ですが、唯一、エネルギーだけがネックになっているんです。

今流行の風力や太陽光などは、エネルギー密度が低くて大規模にやって
いけるものじゃありません。あくまでも補完的な意味合いしかなさそうです。
原子力は高密度な電力エネルギーを産みますからよいのですが、まかり
間違うと大切な国土と国民の健康を奪います。ますます出生率が落ち込み
かねない。難問の核廃棄物の処理問題もあります。
じゃあどうすればよいのか。いや、もうどうしようもないというのが実情です。(^^;
とにかく、もう豊富で安価なエネルギーを輸入して国民全体がやっていける
ような時代ではなくなったということです。

石炭の時代がもっともっと長く続いていれば、国内炭を使える日本は
これほどにエネルギーに神経質にならなくてもすんだかもしれのせん。
しかし太平洋戦争の主因のひとつとして米国からの石油禁輸が挙げら
れるように、あの頃から時代は石油エネルギーへと転換されていったの
ですね。
とくに軍事部門では石油がなければ軍艦も飛行機も戦車も動かせませんから。

とはいえ日本国内の石炭資源は貧弱で既に枯渇しています。しかし今も
なお石炭はエネルギーの柱であって、ドイツも中国も、電力の主なエネルギー
は石炭火力発電でまかなっています。
国内に豊富な資源があるからこそ、その国の経済発展ができるのですね。
エネルギーはこの文明にとってもっとも重要であり、それによって国民は
豊かにもなり国力も増すということです。

若い人は将来に敏感です。大卒者の人気企業は大企業一辺倒で、それは
グローバル企業そのものであり、海外に多くの工場や資産を抱えています。
たとえ日本国内が疲弊しようとも、そのグローバル大企業の一員でさえ
あれば大丈夫だろうと彼らは踏んでいるでしょう。
国内の中小企業や、ましてや製造業などは若い有望な学生には見向きも
されなくなっています。その現実が、日本の将来を暗示しているかのよう
ですね。

人間の身体原理が、肉体と平易だけど強固な基礎学力でもって出来上がって
いるように、国家も、国土と資源、及びその上に乗っかる国民の資質に
よって出来上がっていると思います。
日本がこれから食って行こうとしている高度な先端技術などというのは、
結局は国民の基礎的資質が土台になっているわけであり、一部のエリート
と大企業の研究室だけで出来上がっているものではありません。
日本が飯の種としている技術力など、いづれジリ貧になるのは明らかです。

グローバル企業、昔はアメリカではエンタープライズと言いましたっけ、
そういうのも結局は、母体の出身国家の制約から抜け出すことは出来ま
せんね。かつてのアメリカ企業がそうでしたから。
日本の国力が落ち込めば、日本の大企業もそのうち存在感を失っていくで
しょう。

国産自前のエネルギー。ほんの少し前まで、日本はエネルギーは原子力
でやっていく。プルトニウムサイクルでもって、それを国産エネルギーとして
いくという遠望な計画と決意がありました。
それが今現在は破綻しています。破綻というか停滞ですかね。
この地球的エネルギー事情の観点から言えば、日本が、いや人類がそもそも
原子力エネルギーを手放すことはありえないだろうと私は考えています。
いづれはウランプルトニウムサイクルが復活する日が来るだろうと踏んで
います。

今の日本人はまだ窮していません。とくに御年輩は安楽にやっているじゃ
ないですか。(^^; しかしこれからの若い人はそうではなくほんとうに切羽
詰まってくるわけです。
少子化や仕事や生活のことだけでなく、国防の観点からも危うくなって
きます。ちょうど幕末の時ように、とことん行き詰まったと国民が危機感を
抱いた時に、その時にやっと新しい時代が始まるだろうと思っています。
その時の切り札は、やはりプルトニウムしかないだろうと思っています。

2   zzr   2014/6/27 00:11

核融合発電はやっぱり難しいのでしょうか。

でも、エネルギーを解決しても食糧や戦争の問題はずっと続くような気が。。
せめて周りが、もう少し協調性のある国だったら良かったのにと思います。

3   kusanagi   2014/6/27 22:43

核融合炉、できればいいですね。(^^; 
でもこの核融合発電、数十年から数百年、下手をすると千年先
かも知れません。(笑)

戦争はその根本原因がエネルギーや食料の争奪から起きている
ように思います。まさに食うために戦争をするっていうことですか。
ところで、アメリカでは石油のコストは高いと言われています。
それは中東の軍事政策により、膨大な国力(軍事力)と兵士の
命を要求するからです。
日本が湾岸戦争で国民一人あたり数十万円という戦費を負担し
ましたが、自衛隊の派遣はできずで諸外国の評判は散々でした。
金は出すけど血は流さないと言えば守銭奴と陰口を叩かれるのも
仕方がありません。

日本で使う石油やガスのほとんどは中東から来ているのであり、
その中東地域の安全保障にタダ乗りをしていると見られている
わけですね。

食料を生産するには膨大なエネルギー、石油などが必要です。
トラクターとか肥料や灌漑設備、農薬や農業資材も石油出できて
います。もちろん食料生産には肥沃で広大な農地が必要で、
アメリカなんかは世界の食料庫とでもいうべきですね。

アジアは人口が多く、資源が少ない地域なのでエネルギー争奪
が厳しいですね。中国が南シナ海を狙っているのは石油やガス
がお目当てです。
とにかく日本が生き延びていくには自前のエネルギー確保が急務
です。のほほんとしていれば、その内にっちもさっちも行かなく
なりますから。
そこら当たりの危機感というものが日本人には乏しくて、それは
幕末の黒船来襲以前の江戸時代の様相かと思っています。
たとえば中国が、シルクロードならぬ石油海上ルートを支配し日本
の石油やガスを止めれば、それを黒船再来というのでしょうか。(^^;

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