| メーカー名 | Canon | 
| 機種名 | EOS 70D | 
| ソフトウェア | Digital Photo Professional | 
| レンズ | TAMRON SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2 A025 | 
| 焦点距離 | 200mm | 
| 露出制御モード | マニュアル | 
| シャッタースピード | 1/41sec. | 
| 絞り値 | F20 | 
| 露出補正値 | +0.0 | 
| 測光モード | 分割測光 | 
| ISO感度 | 100 | 
| ホワイトバランス | オート | 
| フラッシュ | なし | 
| サイズ | 3000x2000 (2.85MB) | 
| 撮影日時 | 2023-01-08 22:15:34 +0900 | 
 
 メジャーリーグデビューした千賀投手の「消える魔球」ことお化けフォークが話題になっています。落差とともに横方向にも動きがある三次元変化球、スピードも初速で136キロあるとのことで、打者からは「消える魔球」に見えるのだとか。
 「巨人の星」で星飛雄馬が投げた「大リーグボール2号」こと消える魔球は、シリーズ全体のガジェット「魔送球」を下地に、グラウンドの土煙を保護色に利用することで「消える」のですが、保護色効果がなくても、一度沈んだボールが再び浮かび上がってくるという、ありえない変化球であって、とても打てそうにない魔球です。
 しかし劇中では、保護色を失いビジブルとなったこの魔球は、ほとんど100%の率でジャストミートされています。しそこなったのは伴忠太の一回のみ。
 そんな魔球が実現できるかどうか、姫野龍太郎氏が著書「魔球をつくる 究極の変化球を求めて」の中で、「時速180キロの無回転という条件で投球できれば理論上は可能」と推定しています。そういうことはとてもできそうにない、ということですが、本当に「一度沈んだボールが再び浮上する」ような高速変化球が投げられたら、その変化だけで、打者からは「ボールが消えてしまうように見える」、リアルな消える魔球となりそうです。
 劇中の「消える魔球」は、土煙が吹き飛ばされてしまうような強風には弱い、また土煙が発生しなくなる湿り気にも弱い、ということで「風に弱い」「水に弱い」という、少しずつ謎解きが行われていく、ミステリー的要素が物語を膨らませて、攻略に向けた特訓や戦術の大仕掛けとともに、漫画の魅力を構成しています。
 ガジェットである魔送球が投げられそうにない、という時点で消える魔球はありえない虚構だと、当時の子どもたちもわかっていましたが、嘘だとわかっていて楽しむのが漫画なのです。
 「漫画とは嘘を楽しむ娯楽である」(村上もとか氏)、「漫画そのものは嘘だが、細部にリアリティを追求することで、嘘だとわかっていても物語が成立する」(新谷かおる氏)。
 
