反旗を翻したモノクロカメラ
Exif情報
メーカー名 Canon
機種名 EOS-1Ds Mark III
ソフトウェア Capture One 8 Windows
レンズ
焦点距離 28mm
露出制御モード ノーマルプログラム
シャッタースピード 1/332sec.
絞り値 F4.6
露出補正値 -0.3
測光モード 分割測光
ISO感度 100
ホワイトバランス
フラッシュ なし
サイズ 2048x1365 (2.12MB)
撮影日時 2023-03-20 00:20:18 +0900

1   kusanagi   2023/5/14 23:03

写真を「清貧の思想」として捉えるのも面白いなって考えてます。
一汁一菜のような質素な写真をやりたいなって。(^^ゞ 
ペッタックスから本当にモノクローム専用カメラが出たとは返す返す驚きです。
「PENTAXとライカから「モノクロ専用カメラ」が相次いで登場! 今後の展開はどうなる?」
https://kakakumag.com/camera/?id=19457
私としては別段に白黒写真が好きで、写真において特別に意味があるとは思っていません。しかし
こういう特殊なカメラがユーザーの志向から出てきて、それをメーカーが実際に作るようになったという
時代の変化に感銘を受けているということです。

そこに横たわっているのは写真における清貧の思想というものでしょうか。この20年間、デジタル写真は
高性能化、高機能化でやってきました。これでもか、これでもかという具合で、新型機が登場するごとに、
多機能な機能を満載し、かつ性能の向上が著しいですね。
それをモノクロ専用機は切って捨てているかのようです。
モノクロ写真は、現在のデジタルカメラでは画像選択のひとつとして搭載されていて、無論ソフトとしても
簡単にできます。写真のひとつのバライティとしてのモノクロ写真が組み込まれているわけですけど、
専用機は真っ向からそれに反旗を翻しているかのように見えます。

モノクロ専用機に近い感覚のものが、オールドレンズを使うとか、意識して不便なMFレンズを敢えて使う
とかいうのに似ていると思っています。これはユーザーの、というより撮影者、カメラマンの復権であると
思っていますが、モノクロ専用機はさらに過激です。
カラー写真の文化を切り捨てているんですね。時代が一気に半世紀以上遡ったような感覚におそわれ
ます。60年代70年代初頭の、メカニカルカメラで黒白フィルムを使う、という時代錯誤感が、そこにはあり
ます。
私はその頃に写真を始めましたのでモノクロ写真には親しんでいたわけですが、確かに今思っても
撮影の充実感は昔のカメラの方がありました。今のカメラはカメラが勝手に撮影しているという感覚が
強いですからね。カメラがかって主人の意に反して多量の画像を生産しているという風な。

こういうのは、便利な機能を捨て敢えて、手動露出を使う、ピントはAFではなく手動でいく。またさらに言え
ばモータードライブを捨て手巻きチャージで行く。・・・この機能のカメラはまだ発売されていませんが、
レリーズボタン後に自動でモーターチャージされる機能を、手動化(もしくは選択的に)することで可能で
す・・・この機能搭載でデジイチの顔面の電磁波被爆を事実上避けられるようになります。

そういう、現在のカメラの飽食性を否定するようような、撮影者側からの主体感のあるカメラがこれから
登場するような気にさせますね。リコーペンタックスがどれほど意識してモノクロカメラを出したのかは
分かりませんが、私としてはシャッターチャージボタン(チャージレバー)を持つデジイチを出して欲しい
なって思ってます。(^^ゞ 
カメラからモータードライブを捨て手巻きチャージで行くというのは、顔面電磁波被爆を避けるだけでなく
撮り過ぎるデジタル写真を精鋭化することにも繋がります。飽食のデジタル写真を清貧化させるということ
にもなるのです。

・・・ふつふつと書きつつも、ペンタックスがモノクロカメラを出したのは単にライカが出していたから。という
のに過ぎないと思ってます。マイナーだけど流行になりそうだから。(笑)
ライカは自社の哲学性でもってモノクロを出したんですが、ペンタは物真似でしょう。本当のところは。
でもペンタはミラーレスには行かず光学一眼で行くのだ、というのは哲学があるからでしょう。そこのとこ
ろは大きく評価したいですね。
そしてペンタのモノクロはモクマネだとしても、安価でユーザーに提供するというのは大変立派です。

戻る