無題
Exif情報
メーカー名 Canon
機種名 EOS 5DS
ソフトウェア Capture One 7 Windows
レンズ
焦点距離 70mm
露出制御モード ノーマルプログラム
シャッタースピード 1/128sec.
絞り値 F2.8
露出補正値 +0.0
測光モード 分割測光
ISO感度 800
ホワイトバランス
フラッシュ なし
サイズ 2048x1365 (924KB)
撮影日時 2015-05-10 17:29:58 +0900

1   kusanagi   2023/7/3 00:30

フィルム写真、銀塩写真とも言いますが、これは撮影時から現像・紙焼きまで全部が文化という気が
しています。しかしその文化はデジタル時代では失われようとしています。もしすれば紙の印刷文化
もやがてはそのようになるかも知れませんね。
面白いことにその写真や印刷の技術が、デジタル文明を支える根本であるところの半導体製造に
使われているのです。今は半導体という加減な言い方になっていますけど、高度集積回路ですね。
この半導体製造に関して、日本の企業は多くの貢献をしています。もし日本がなくなれば世界を覆う
デジタル文明は崩壊してしまうでしょう。
面白いことに高度半導体製造で脚光を浴びている台湾とか韓国は、かつては日本の領土でした。
彼らは一時期日本国民であったわけですね。そう考えると21世紀を支えるデジタル文明は日本的な
文化や精神なくしては成り立たないということになるかもしれません。

そしてもうひとつ、カメラやレンズという映像機器はダントツで日本企業です。センサーの製造でも
そうです。デジタル時代は同時に画像映像時代でもあるんですが、その根本を日本が抑えてます。

ちなみに半導体製造はものすごく難しくて、それは高度科学実験か傑作芸術か、というレベルで行わ
れているそうです。最初は歩留まりゼロから始めて最終的には8割くらいにもって行くのでしょうけど、
工業製品だからといって当たり前に製造できるものではないんですね。例えば露光装置、引き伸ばし
機の親分のようなヤツですけど修士レベルの技術者が何十人も掛かってやっと動かせるのです。

私も今はデジタルで写真をやっているわけですけど、写真たるものの薫陶を受けたのはフイルム時代
です。いわばフイルム写真文化の遺産でもって今も写真を続けられていると考えています。
トライXの長巻を買ってきて暗室でパトローネに詰めることから始って、フィルムの現像そして紙焼きと、
そういう経験をしていたからこそ、デジタル時代になっても写真が出来ているんだろうと思ってます。
10代後半から20代後半まで10年間、フイルム500から1千本は撮ったかなって記憶してます。

今の若い人のようにフイルム文化を知らずにデジタルだけで写真を知りやっていくというのは、私に
は想像外ですけど、それはどんなものなのかなあ、という気はしています。無論写真学校に入れば
フイルム文化をおさらいするんでしょうけど、そうではなく自己流でスマホから写真に行くという人は、
どんなのかな?というところです。我々とは全く違った感覚で写真をとらえているのだろうと推察しま
すね。

そして最近は生成AIという新時代に突入しました。リアルとフェイクの見分けが付かないような時代
になりつつあります。もはや写真という言葉は消滅して、ほんとに単なる画像文化という時代になった
ようです。
今の若い方に申し上げたいのですけど、まだ写真文化があるうちに、学生時代のうちに、できれば
カメラを買って、写真を自分で作ることをやっていただきたいなあって感じてます。デジタル写真で
よいので、他人から与えられた画像ではなく自分が作る写真というものを体験しておいて欲しいなあっ
ていうことですね。スマホではダメですよ。キチンとしたカメラとパソコンで。
その経験は一生の宝物になるだろうと思います。全部中古でいいんです。PCもネットに直接繋ぐ
必要もないです。PCはできればノートタイプではなくディスクトップで。
そういう自分で作った写真の経験があれば、これから氾濫するであろう偽物の画像に対してもある程
度の防衛ができますから。ディスクトップPCを勧めるのはバラせるからです。パソコンはコンピューター
の始まりの勉強にもなりますからね。いきなりスマホやインターネット・クラウドでは何も分からずに
一生を過ごすことになりかねないです。

正直な感想として、今回の生成AIは極めて危険ですね。確実に人々の思考の劣化をももたらすだろう
と思います。多くの人々が無思慮になれば、時代は確実に悪化していきます。一部の有能な人間が
この世界をリードしているんではなく、この世界と時代を作っているのは多くの大衆ですから。
技術者や企業家はそころ辺が分かっていません。政治家ならは知っていることを彼らは知らない。

現在のデジタル文明の基礎(つまり半導体製造)を作り上げているのは日本型の東アジア諸国です。
それを知っている米国や西欧諸国は日本や諸国を守るでしょう。もちろん中国やロシアといった専制
国家群からです。
これは明白なのである程度安心ができるわけですが、それは裏返しとして核戦争の危機をはらんで
います。つまり核戦争の危険性を冒してでもデジタル文明を遂行発展していかなければならないという
そういう際立った時代だということです。
私は人工知能が人類や天才を凌駕するとは思っていませんが、それにむけて邁進するこの時代の
危うさというものには大きな危惧を抱いています。

そう言えば、ソフトバンクの孫さんが言っていましたね。自分は時代をリードするアーキテクト(建築家)
になりたかったんだと。孫さん、それは無理です。この時代をこの世界を作っているのはあくまでも
大衆です。その大衆は、孫さんのような天才に引っぱられて行くのではなく、占星術でいうところの
天体の動きによって引っぱられているのですからね。(^^ゞ 孫さんが頑張れば頑張るほど、時代は
裏目に出てしまうのではないですか。

投稿写真はJPEGで撮っています。水遊びが好きな犬だそうです。人が石を投げて、それを探すために
ワン公がばしゃばしゃと、泳ぎも達者で投げた石を探し出し咥えて持ってきてました。

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