メーカー名 | NIKON CORPORATION |
機種名 | D800 |
ソフトウェア | Ver.1.10 |
レンズ | 35mm F1.4 |
焦点距離 | 35mm |
露出制御モード | ノーマルプログラム |
シャッタースピード | 1/100sec. |
絞り値 | F3.2 |
露出補正値 | -0.3 |
測光モード | 分割測光 |
ISO感度 | 100 |
ホワイトバランス | オート |
フラッシュ | なし |
サイズ | 3680x2456 (4.03MB) |
撮影日時 | 2015-11-23 18:58:06 +0900 |
⑲
純粋にモノクロ写真、モノクロ画像とは何なのか、というと、これはとっても難しいと思っています。
私にはとてもじゃないですが分かりません。それでも自分なりに考察すると・・・
それで4っつほど作例を上げますが、
①モノクロJPEGオリジナル、つまりJPEG撮って出しです。調整はなしでカメラの設定のまま。
②上記の画像を編集ソフトで微調整したもの。
③同時記録のRAWデータからモノクロに現像したもの。
④RAWデータからの普通のカラー現像をしたもの。
それぞれ自分の主観に基づいて調整しています。(①以外は) レンズはコシナ35ミリF1.4で柔らかい
レンズですね。最新のMFレンズです。建前上JPEGのモノクロモードSサイズで撮っていることにして
いますが、実際はRAW同時記録でやってます。ただしJPEGとRAWは別保存としていて、常はモノクロ
しかPCで見ていません。
モノクロの画像に慣れた眼には、もうカラー画像は、何だか作り物のような感じがして違和感があるの
ですが、それは自分が撮影時に裸眼で見て抱いていたイメージと、カラー画像が違うのだろうという
気がしています。つまり脳内記憶画像とカラー画像の、ちぐはぐな違和感が生じるのですね。
その点はモノクロ画像だとコントラストのみなので、きっと色情報は記憶画像で補っているので落差が
でないんでしょう。勿論これは心理的なものです。
モノクロ①から③は、主に白い花が白く飛んでいるところがあるので、それを出そうとして調整を試みて
います。やはりRAWデータは調整幅が大きいですね。それから当然ながら解像感やシャープさは
RAWが勝るでしょう。なにせ元のデータ容量が違いますから。しかしJPEGのSサイズでも調整をすれば
十分に見れる画像となっているのは頼もしい気がします。
撮影時に裸眼で見て抱いていたイメージと、カラー画像が違うのだろうという・・・これは当然の話です。
どんなに頑張っても、裸眼の想像力というか期待値を上乗せしたイメージには、実際の写真というものは
敵わないのであって、それは写真の宿命のようなものです。
私は思うに、モノクロ写真は撮影時の自分のカラーイメージを損なうことなく維持できるということが利点
として上げられると思っています。しかしそういう撮影時の初期のイメージというものは儚いものでして
やがては消滅していくでしょう。それで初期イメージの記憶が無くなったときに改めて保存された
モノクロ画像を見るときには、再び自分の想像力を求められるのだと感じています。
つまり有り体に言えば、モノクロ写真とは徹頭徹尾、想像力の産物であるといことかも知れません。
画像は想像力の原資を提供するだけで、それを写真とするのは見る者のイメージ力で想像力でしかな
いのかも知れませんね。
それからカラー画像は、パッと見た印象で済ませられることが多いのですが、モノクロはパッと見た目で
は分からないところがあり、どうしても細部を良く見てそれから類推して全体に戻るという見方をする
ところかあり、写真の見方がカラーに比べて複雑です。
それで黒白画像は細部の表現が大切だろうと思います。つまり解像力やシャープさが大事だろうという
ことです。もちろん中間色のグレーの諧調も大切なんですが。( これを損なうと写真としての立体感が
なくなります。ベターっとした絵では幾ら細部が良くても写真とはならないでしょう。)
黒白写真における細部の解像と怜悧さを得る為には、やはり優れたカメラのセンサーや装着レンズが
ものをいいます。しかしまあこれはキリがないのでそこそこで良いのだと思います。
とにかく黒白写真は極めて難解だと思っているのですが、これを地道にやって行くと結果としてカラー
画像でも、そのスキルが上がるという気がしてますね。
現代に於ける写真の基本はあくまでカラー写真です。人間の眼はカラーで認識できていてその仕組は
不思議にデジタルカメラと同じです。そういう意味でモノクロ写真は異端児であるわけですが、このモノ
クロ写真を学ぶことで、よりよくカラー写真がスキルアップするのは間違いがないでしょう。