無題
Exif情報
メーカー名 SIGMA
機種名 SD1 Merrill
ソフトウェア SIGMA Photo Pro 5.5.3.0001
レンズ 10-20mm
焦点距離 10.0mm
露出制御モード ノーマルプログラム
シャッタースピード 1/250sec.
絞り値 F10
露出補正値 -0.3
測光モード 分割測光
ISO感度 100
ホワイトバランス オート
フラッシュ なし
サイズ 2352x1568 (2,533KB)
撮影日時 2014-02-09 14:36:54 +0900

1   kusanagi   2014/2/9 21:14

●キヤノン板で写好さんが古いレンズを工夫して撮られています。
http://photoxp.jp/pictures/136324
良い雰囲気に撮られていますが、笑休さんがこれは「レンズベビー」でも
同じようなことが出来るとアドバイスされていますね。
そう全くそのとおりなのです。
また、「ゆるキャラ的かも」と書かれているコメンターもいます。

カメラ女子云々がブームになる前に、「トイカメラブーム」というのが
ありました。また古い「クラカメ」をファッシヨンにして楽しむ若い男女の姿
もありましたね。
http://toycam.imaimax.com/modules/howto/index.php?cat_id=3
http://www.max-p.jp/ccg/

カメラ女子・ゆるかわ写真
http://matome.naver.jp/odai/2134994042754404201
カメラ女子の作風というのは、系統的に言えば、トイカメラ・クラカメ流行
の後継ではないかと私は考えています。
つまりは遊びココロなんですよ。

●写真やカメラの歴史は、如何にして綺麗に緻密にリアルに撮影をするか、
そういう涙ぐましい歴史だったと思うのですが、それを根底から覆していく
のが、そういう一連の若い方のブームだったように感じています。
画質にかまわないだけでなく撮り方も、態と被写体から外して空ばかり
写っているような作風とか、人物も顔のドアップをしていくし、露出も外れた
ハイキー調でやる。意味なく傾けた写真も手法だし、二眼レフカメラの四角い
フォーマットも多用する。ピントはわざとボカしてとか・・・

そういう言わばアンチ写真術というのが一連のブームの根底にあるように
感じます。
つまり、綺麗な写真は飽きちゃったよ、だから崩して遊んでみるんだ。という
あそび感覚でやっていく。それが現在に繋がるカメラ女子ブームの本質
じゃないかなって考えることもできますね。
まあ、私はそのようにカメラ女子ブームを捉えています。

●こういうアンチ写真術というのが、実は大昔にもあったのです。
コンテンポラリーフォトグラフィー、通称コンポラというやつです。
有名どころでは、森山大道氏がそうです。当時はモノクロフィルム写真で
したが、態とに現像のアレ、撮影のブレ、ピントの外しっていうことを
意識的にやっていたわけです。
これは当時のベテランからはブーイングを受けましたが、当の若い写真家は
これぞ現代の表現方法であるといって時代を席巻してしまったわけです。
当時は、1960年代後半、ベトナム反戦とかヒッピーとかフォークソング
などの反体制的なものが流行しておりましたね。

ちなみに当時のカメラも、日本製一眼レフが世界中を席巻し、ある程度の
技術革新の頭打ちがあった時代です。
その後に、AE自動露出カメラが出てきます。さらにはAFカメラですか。
フィルムもコンポラ時代はコダック製フィルムが完成し、その後にカラーの
フジフィルムの時代になります。
新技術のカメラが出る毎に写真は正統に戻り、それが飽きられれば
アンチ写真術が出て、また元に戻りっていうことを繰り返しています。

1960~70年代当時の反体制ブームの主役は、戦後のベビーブームの
団塊の世代ですら今とは規模が違います。何しろ若い世代の人数が
巨大ですから。
今のカメラ女子ブームなんて、そもそも世代の人数が少ないものだから、
ほんと、カワイイものです。しかし彼らが始めた写真術というものは
確かに今の時代の最先端を行っていることには間違いなくて、ここ当分は
彼ら彼女らの時代なのです。

●そもそも、写真というのは、その機材の占めるハードウェア的な部分が
大きすぎて、本来の写真を如何に撮るかというカメラマン側のソフトウェア
の能力、それが占める部分が極めて少ないということが本質的に言えると
思っています。
それで、機材のハードウェアの技術革新が止まれば、同時に写真の
ソフトウェアも、停滞なり逆行するという現象が起きて来るのです。
フィルムカメラ末期のトイカメラ・クラカメブームもそれですし、また現在の
カメラ女子作風なんかも同じでしょうね。

2013年のカメラの売上は前年を割りました。つまり光学一眼デジやミラーレス
と言った主力のカメラの技術革新が頭打ちになり、これといって新製品が
出て来なくなった。
フルサイズ2000万画素のイオス6DやニコンD600は入門機種で安くリリース
されていますし、中級機のAPSカメラはかつてのプロ機並みの連写能力を
持っています。もうこれ以上の新しい技術を出す能力がメーカーになくなった
ということでしょう。

そうなってくると、メーカーはデザインで勝負、クラシックな装いを凝らした
スタイリッシュで小型のカメラを出すようになってきます。もっともそちらの
方の小型化をするという技術はこれから大いに発展するでしょう。
しかしユーザーにとっては、中身は変わらないのに皮だけスタイリッシュに
なっただけのカメラに魅力を感じるかどうかは迷うところです。

カメラ技術として、これからも発展の余地があるのは、ひとつは超高画素
カメラです。このカメラは手ブレが禁物ですから光学一眼レフでの発展は
難しいかもしれません。
それよりもセンサーのフォーマットサイズを大きくするという手が原理的には
正しいかもしれません。しかしこれも光学一眼では難しいです。
もう一つは動画ですね。4K動画がこれからの課題です。4Kは800万画素で
動画をやるので、やはり特殊なユーザー向けになりますね。

●そんな感じで、もうデジタルカメラの技術発展は頭打ちになっています。
機材の発展が止まると、ユーザーの写真の発展も止まる。これが一般的な
セオリーです。
いや俺は、そうなった時にこそ写真の本当の実力を発揮するんだ、という人
もいるだろうと思いますが、まあ、そういう人は稀です。(^^;

しかし考えてみればユーザーにとって、これまでのように次々と新しい
カメラがリリースされて財布を叩かなければならなかった時代から、ここ当分
は現状の手持ちカメラで写真を楽しめるんだよっていう時代は、なかなか
良い時代になったのじゃないでしょうか。
たぶん、これからが機材に気を使わずに、本来の写真を楽しめる時代
になったと考えるべきなのでしょう。べつに自分の写真が発展する必要も
ないわけで従来通りのやり方でやっていけばいいだけんですね。

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