メーカー名 | SIGMA |
機種名 | dp2 Quattro |
ソフトウェア | SIGMA Photo Pro 6.2.0 |
レンズ | 30mm F2.8 |
焦点距離 | 30mm |
露出制御モード | ノーマルプログラム |
シャッタースピード | 1/50sec. |
絞り値 | F2.8 |
露出補正値 | +0.0 |
測光モード | 分割測光 |
ISO感度 | 100 |
ホワイトバランス | オート |
フラッシュ | なし |
サイズ | 2712x1808 (2,468KB) |
撮影日時 | 2015-02-15 08:10:24 +0900 |
オリンパスE-10用のワイコンを付けてみました。2/3インチセンサー用のレンズ
ですから周辺部は派手に流れますが、中心部はピシッして綺麗です。
オリンパスは昔からテレセントリック性を重視していますから、クワトロでもいける
ようです。
三脚ってなんだろうと、改めて自分に問いかけているのですが、その精神論的な
意味はなかなか深くて複雑です。
風景写真のあるサイトで見ますと、三脚は風景写真家にとっては武士の刀のよう
なものだといいます。撮影に三脚を忘れると切腹ものだというらしいです。(^^;
野鳥とかの望遠撮影では、そもそも三脚がなければ撮影すらできません。
ジッツオや高級雲台を求めるのも、主に野鳥撮影の方々ですね。超望遠レンズ、
高級一眼レフと相まって、野鳥撮影のカメラマンは、他のユーザーとは何と言っても
格が違います。
写真趣味はそもそも、集団的で農耕文明的な日常生活から離れで、個人色の強い
狩猟採集文明の息吹を感じたいとする人が写真にのめり込むというころがあります。
狩猟採集文明とは、農耕文明が始まる以前の形態であり、山野を歩いて猟をしたり、
有用植物を採集するような石器時代の文明ですね。
それで狩りをするには道具が必要です。弓矢もそうですし、槍もそうです。
投てき器(アストラル)というのもあります。
時代的には最初に槍を人類は発明しました。
槍の穂先には石鏃、尖頭器というものを付けて獲物に深く刺さるようになっています。
突き刺してもいいし投げてもいいわけで、これで人類は大型獣をハンティングした
わけですが、数多くの大型草食獣を壊滅に追いやったといいます。
http://www.kahaku.go.jp/special/past/japanese/ipix/2/2-13.html
狩りの道具はそのまま、人類同士の戦争の道具にもなるわけですが、槍や弓矢の
末裔がスコープ付きのライフルであろうが、はたまた野鳥撮影の為のカメラであろうが、
要は、獲物をゲットする為の道具としての意味があるのだということでしょうか。
カメラに望遠レンズをつければ、けっこうな重さになるわけですが、三脚を持てば、
それは、いにしえの槍とか弓とかの長さに似てくるわけですね。
その類似性には注目すべき点があります。
三脚が石器時代の槍や弓であると言うと、如何にも行動的で、男性的でカッコよく
聞こえます。しかし実際には、三脚は持ち運びこそ力を必要としますが、一旦据え
付ければ三脚はトーチカ要塞と化して、とたんに尻が重くなるのです。
すぐさま撤収して次のシーンを追い求めなければならないはずが、得てしてそうは
ならない。
三脚は努めて意識して、移動し設営しさらに移動しなければならないようです。
三脚を砲台やトーチカとして憚らない状況が多いのですが(イベントなどでよく見かけ
ます)、私はそれを嫌って大きな望遠レンズと言えども手持ちで始終通したものです。
300や400ミリの望遠を手持ちで撮影するというのは、かなりの腕力を鍛えることに
なり、これはかなりに鍛錬になるものです。
三脚撮影はその鍛錬をサボっている。そのように見えるシーンも、巷の三脚撮影では
多く見かけるものです。
しかし意識して三脚を設営し、折たたみ、次々と新しい撮影シーンを追い求めるならば、
それこそ石器時代の槍を持ったハーンターと同じように、写真という狩りを続ける
ことができるのです。
だから、三脚は本当に使い方が難しい。
それで、三脚を使う鍵は、移動の容易さと、設営と撤収のスピーディさだと思って
います。これが苦もなくできるようでなければ、本当の三脚の使い方をしているとは
言えないのではと思えてきます。
三脚はアナログ製品ですから、ご自分で分解できます。ばらしてメンテナンスして
油を塗り組み立てなおして、自分の手に馴染むように出来ます。雲台は高精度なので
分解は無理ですが。(3ウェイはいけそうです)
カメラやレンズはバラしてメンテナンスすることは不可能ですが、三脚はそれが可能
であるのです。この意味は大きいですね。
そういうことでは、三脚はできるだけシンプルに出来ていて自分でメンテナンスできる
三脚が、自分の手に馴染み、結果として本当のスピーディな撮影ができるようになる
ということで、良い三脚だと言えるのではないかと思えてきます。
古いスリックやジッツオ(数千円で購入した小型のもあるので)のナット式の三脚は
完全にバラせますね。突撃銃カラシニコフが歴史的銃器であると言われていますが、
素人でもばらしてメンテナンスできるという強みがあるからだそうです。
メンテナンスのしやすさということでは、アルミ金属製が圧倒的に有利ですね。
カーボンは接着剤なんかも使っていると思うのでメンテが難しそうです。
軽いカーボン三脚流行りですが、本当に三脚を愛用して満足感が得られるのは、
やはり金属製三脚ではなかろうかという気がしてきます。
しかし軽いカーボン製は撮影行の足が長くなるという圧倒的なメリットがあり、それは
金属製に比べて大きな利点です。
オイル式雲台でも安価な小型のものはプラスチック製ですが、小型カメラを乗せる
のには十分であり、これも軽さが大きな利点なんです。
なんやかんやで、三脚というアナログ製品は面白いです。アナログでマニュアルな
ものは自分の手に馴染むという身体感覚があるので、そこが電子機器やコンピューター
製品とは全く違う点ですね。安心感と信頼感があるんです。
社長が、ワイコンは、うまくできなかった・・・
デジタル補正すれば・・は、最初に素子の入光がうまく
入らないと、補正してもダメだと言っておれれたのが
納得できます。
何でも基本がきちんとできていないと、あとでチョロチョロってやったって
無意味です。
参考 ワイコン付き撮影
http://photoxp.jp/pictures/143858
ワイコン デジタル補正後
http://photoxp.jp/pictures/143859
しかし、これは周辺部の問題ですね。
↓これなんかは、中心部分も駄目です。
ニコンのワイコンをクワトロで撮りました。
http://photoxp.jp/pictures/148821
収差がひどくて、中心部分も解像していません。
DPメリルでは立派に使えるワイコンなのですが、クワトロでは
駄目だったんです。
これはニコンのワイコンを、メリルで撮った例
http://photoxp.jp/pictures/145837
画面全体の抜けが違うでしょう?
今回、オリンパスのワイコンを付けて撮影して、前回のニコンやリコー
のワイコンと違って、AFの動作が軽快でコンバーター無しの状態と
違わないのです。
光がまっすぐにセンサーにまで届くというレンズのテレセントリック性が
いかにシグマでは大事か。メリルより、とりわけクワトロでは非常に
重要な要素になっているのだと思いました。
ちなみに、ニコンとリコーのワイコンは0.75倍、オリンパスは0.8倍です。
その違いもありますね。