メーカー名 | SIGMA |
機種名 | SD1 Merrill |
ソフトウェア | SIGMA Photo Pro 5.5.3.0000 |
レンズ | 210mm F4 |
焦点距離 | 210mm |
露出制御モード | マニュアル |
シャッタースピード | 1/200sec. |
絞り値 | F7.1 |
露出補正値 | +0.0 |
測光モード | 分割測光 |
ISO感度 | 200 |
ホワイトバランス | 日陰 |
フラッシュ | あり |
サイズ | 4704x3136 (11,203KB) |
撮影日時 | 2017-06-19 17:02:07 +0900 |
ブナの原生林の話が出ましたので、昨年観察したブナ林の精を掲載します。
富士の山麓で発見されたというシジミチョウです。
フジミドリシジミ(富士緑小灰蝶 学名:Sibataniozephyrus fujisanus)
日本産ゼフィルス25種の中の1種で、山地性ゼフィルスの中では発生が早く、大山では6月中旬に観察が可能ですが、下草での観察はなかなかで、特にこの♂の観察は発生時期一週間以内が限度ですので、出会えなけれが、また翌年ということになります。
今年も、出会えるといいですね、、、。
なんとも、・・・可愛い! 小さきものは可愛いぞなもし。と言うだけでなく、とても美しいのです。
森の妖精Forest fairiesフォレスト・フェアリースでもいうのでしょうか。
ウィキペディアで調べますと、まずシジミチョウは全世界に15,000-20,000種いるチョウ類のうち、
40%ほどをシジミチョウが占めているとあります。シジミチョウの種類数は6000種を超えるそうです。
なんとも膨大ですね。
翅の表と裏では色や模様が異なるのもシジミチョウの特徴である。たとえばミドリシジミやルリシジミ、
ムラサキツバメなど、翅色にちなんだ和名がついた種類がいるが、これらはほとんど翅の表側の色
を指しており、翅の裏側は地味な褐色や灰色のものが多い。成虫は翅を閉じて止まるので、翅裏の
地味な色は周囲にまぎれる保護色となる。
・・なるほど。このフジミドリシジミもそのようです。表側の鮮やかな青色は、止まった時にはあまり見え
ません。
日本に分布するシジミチョウ種は、樹頂性(樹上性)のミドリシジミ亜科と、草原性のヒメシジミ亜科の
2種類に大別される・・とあります。この大別の2分は知りませんでした。
そしてミドリシジミ亜科は日本に36種生息する。うち25種は「ゼフィルス」と呼ばれる。これらは森林性
が強く、卵で越冬、成虫は6~7月ごろ発生するなど共通した生態がある。
・・・とあります。
・・「ゼルフィス」というかっこいい名前が出てきましたね。(^^ゞ
分類学のレベルが低かった時代に、樹上性のシジミチョウの仲間を総括して Zephyrus と呼んでいた
のが始まりで、語源はギリシャ神話の西風の神ゼピュロス。
このゼフィルスに属するシジミチョウの雄は、木の枝の先端などで縄張りを張り、同種のチョウの雄が
進入して来ると追いかけて縄張りから排除する習性を持つ。一般に翅が縦に長く、森林性が強い。
ほとんどの種がブナ科植物を食べ、卵で越冬する。成虫は6月から9月の間に発生し、年1化。
年1化というのは寿命が1年で冬を越せないという意味でしょうか。
日本産ゼフィルス25種・・・ゼフィルスは、樹上性のシジミチョウの一群であり、日本には25種が生息
するそうです。
・・ブナ科を食べるゼフィルスのなかでも、コナラ属を好む種、ブナ属を好む種などがある。
ハヤシミドリシジミはカシワ類しか食べない。
・・なお、( )付きはブナ科植物を食べない種。
25種とそんなに多くないので全て記します。
ウラゴマダラシジミ Artopoetes pryeri
ウラキンシジミ Ussuriana stygiana(モクセイ科のトネリコを食す)
チョウセンアカシジミ Coreana raphaelis(モクセイ科のトネリコを食す)
ムモンアカシジミ Shirozua jonasi(ブナ科のナラ類を食べるが、アブラムシおよびその蜜を食べる
半肉食性)
アカシジミ Japonica lutea
キタアカシジミ J. onoi
ウラナミアカシジミ J. saepestriata
オナガシジミ Araragi enthea(クルミ科のオニグルミを食す)
ミズイロオナガシジミ Antigius attilia
ウスイロオナガシジミ A. butleri
ウラミスジシジミ(ダイセンシジミ) Wagimo sigunatus
ウラクロシジミ Iratume orsedice
ミドリシジミ Neozephyrus japonicus(カバノキ科のハンノキを食す)
メスアカミドリシジミ Chrysozephyrus smaragdinus(バラ科のサクラを食す)
アイノミドリシジミ C. brillantinus
ヒサマツミドリシジミ C. hisamatsusanus
キリシマミドリシジミ Thermozephyrus(Chrysozephyrus) ataxus
フジミドリシジミ Shibataniozephyrus fujisanus
ウラジロミドリシジミ Favonius saphirinus
オオミドリシジミ F. orientalis
クロミドリシジミ F. yuasai
エゾミドリシジミ F. jezoensis
ハヤシミドリシジミ F. ultramarinus
ジョウザンミドリシジミ F. taxila
ヒロオビミドリシジミ F. latifasciatus
フジミドリシジミ(富士緑小灰蝶 Sibataniozephyrus fujisanus)
ゼフィルスと呼ばれる一群の1種。日本産ミドリシジミ13種のうちでは翅表が最も青に近い。翅裏は
他の多くのミドリシジミ類と違い白色で濃淡の帯を持ち、尾状突起の付け根に赤斑を持つ。
成虫の時期は他種と比べて遅く、6月ごろから発生し8月ごろまでいる。6月末から7月にかけてが
最も多い。主要4島に分布するが生息地は分断されており、北海道では南部のみに生息する。
食樹はブナ科のブナとイヌブナ。かなりの山地性である。
・・とありました。
こちら四国では・・調べると、
http://www.pref.ehime.jp/reddatabook2014/detail/05_07_015440_5.html
愛媛県レッドデータブック2014とあります。
標高900〜1700m程度のブナ林に生息しており、四国山地、高縄山系、鬼ケ城山系などに生息地
が点在しているが、生息地での個体数の減少が認められる。鬼ケ城山系では、シカによる下草の
食害がひどく、裸地化が進んでおり、本種に対する影響も心配される。今後は、地球温暖化に伴う
ブナ林の分布域縮小が懸念される。
動画
https://www.youtube.com/watch?v=FeDurUhp8lE
ブナ林の中のミドリシジミ類
https://www.youtube.com/watch?v=c1ercZCGuMU
楽しい昆虫採集No.7〜生きた宝石、ミドリシジミを求めて〜
私が一番気になっているのは、蝶は何を食べて生きているのかっていうことですね。素朴な疑問
ですけど。(笑)
「Backlinks for: 昆虫/チョウと食草・食樹」というサイトで、この一覧が出てきました。
幼虫の時代はそういう草木の葉っぱを食べるのでしょうけど、成虫になると葉っぱは食えません。
口がストローになっているので花の蜜を吸うとか樹液を吸うとかに限られるのでしょう。
空を飛ぶということは体を軽くさせないといけないので何処かに犠牲がで出来ます。蝶の場合は
口だったのでしょうか。そういえば鳥もクチバシだけで歯がなくなりましたし。
さらには・・
http://www.pteron-world.com/topics/ecology/eating.html
http://sizen-tenpaku.com/cyou/syokusou/index.htm
http://ascii.jp/elem/000/001/036/1036280/
http://cgi2.nhk.or.jp/darwin/articles/detail.cgi?p=p029
アリとシジミチョウの関係なんて初めて知りました。
蝶で思い出すのが、何といってもこれです。以前も紹介したかもしれません。
日本の名作、「虫めづる姫ぎみ」
ある大納言に、ひとりの姫ぎみがいらっしゃいました。とても変わった方で、なによりも虫が大好きで、
様々な虫を小箱に集めては、その成長ぶりを見守っておいでになりました。一番のお気にいりは
毛虫でした・・・堤中納言物語に出で来る物語です。
http://www1.plala.or.jp/yossie/words/020501.htm
現代語訳が面白いです。こういう少し飛んでいる若い女性、案外に数多くいるんですね。占星術では
そういう人は水瓶座とか天王星を持っているといいます。ある意味、シンデレラガールです。
この姫が集めて観察していたイモ虫毛虫はだいたいは蝶や蛾の幼虫みたいですね。
全ての動植物は、その大本になるものの化身であるということが言えます。とりわけ蝶は変態を
遂げて姿が大きく変わりますので、如何にもっていう感じがしますね。蝶とは、被子植物の花びらが
飛ぶ姿になったもの。と捉えることも詩的な感覚では可能でしょう。
実際、被子植物の登場以前には蝶類はいなかったのではないでしょうか。トンボとかセミとかは
石炭紀時代からいそうな感じですけどね。
蝶の歴史
http://www.pteron-world.com/topics/history/history.html
・・ジュラ紀後半から白亜紀前半にかけて鱗翅目と思われる化石が見つかっていて、このころより
蝶の祖先は誕生したと考えられています。これはちょうど植物が花を誕生させた頃と同じ時期です。
昆虫と花は大変密接な関係にありますから、当たり前なのかもしれません。
・・と、あります。
花を咲かせない植物の時代ではまだ蝶は誕生していなかったようですね。
地面をガサガサと地味に這いずりまわる虫達の中で、ふと見上げれば、舞い散る木の葉や色鮮や
かな花びらの散華。もしかしてオイラもあんな風に空を舞えればなあって。そんな志のある、虫を愛
でる姫のように吹っ飛んだ虫たちの中から蝶は生まれたのでしょうか。
まあ、そんなに大層なものではなくて自然界によくある模倣という知恵が働くんじゃないでしょうかね。
とにかく何故、蝶なるものがこの世に生まれいでたのか。不思議とはいえついつい想像を働かせたく
なります。
チョウは完全変態ですから、一年のうち世代交代が何回行われるか(羽化が)で、何化という呼び方をします。
成虫
卵
卵が孵化して幼虫(1齢幼虫、脱皮をして2齢幼虫、脱皮を繰り返し4齢もしくは5齢まで。種によって異なります)
蛹
蛹が羽化して成虫
一化:一年のうち、羽化が一回のみの種を一化種といいます。
ギフチョウ、ウスバアゲハ類、ゼフィルス、ゴマシジミ、キマダラルリツバメ、オオムラサキ、などなど。
二化:年に二度羽化する種。トラフシジミ、サカハチチョウ、アオバセセリ、などなど。
多化:年に三回以上羽化する種。モンシロチョウ、などなど。
二化以上の種には、発生する季節によって文様や大きさが異なる、季節型と呼ばれるものもあります。
ゼフィルス=ゼフの仲間のウラミスジシジミ(ダイセンシジミ)は、当地、大山の和名を冠しています。
でした。。
おはようございます。
綺麗な翅が魅力的なシジミ蝶ですが、こうして見るとお顔も可愛いです。
この間ヤマトシジミが飛んでるのを見ました。そろそろ季節なのですね。
小さくて見つけるのも撮るのも難しそうですけど場所を教えてもらったので今年は通うつもりです。
zzrさん、こんにちは。
羽化が始まりましたね。ルリシジミはもうたくさん見かけましたが、ヤマトシジミはどうしたのか近年あまり観察できません。
そちらですと、ヒメギフチョウもそろそろですね。
また、ゼフィルス発生時にはキタアカシジミも観察されるのではないでしょうか、、。
山陰地方では観察できない種が、そちらでは多く観察されるので掲載を楽しみにしています。