チュンバメは益鳥
Exif情報
メーカー名 Canon
機種名 EOS 70D
ソフトウェア Digital Photo Professional
レンズ TAMRON SP 150-600mm F/5-6.3 Di VC USD G2 A022
焦点距離 552mm
露出制御モード マニュアル
シャッタースピード 1/1024sec.
絞り値 F6.4
露出補正値 +0.0
測光モード 分割測光
ISO感度 400
ホワイトバランス
フラッシュ なし
サイズ 2825x2057 (1.27MB)
撮影日時 2022-05-29 16:27:07 +0900

1   S9000   2022/6/20 08:11

 かといってネコのように駅長に祭り上げられることはない。
 ほんとに時間切れなので張り逃げです。農業用水路・畦畔関係レポートはまた次回。

2   裏街道   2022/6/20 09:34

おはようございます。
広島へ戻られて出勤でしょうか、お疲れ様です。

3   F.344   2022/6/20 20:38

せっせと巣の材料を集めて巣作りでしょうか?
2番目の巣を作り多くのファミリーとともに南に帰って欲しいです

4   S9000   2022/6/20 21:57

みなさまこんばんは。コメントありがとうございます。

>裏街道さん
 この土日は、京都の息子宅を拠点に、観光でした(^^)v
 農業について語っているものの、私もおてつだい程度(爆)
 チュンバメの世界にも「ヘルパー」がありまして、私も実家のヘルパー農夫。田植えはうまくいったので、次は夏の草取りが出番です。

>F.344さん
 時期的に、一番子が巣立ったことで、破損した巣を補修するために巣材を集めているのかもしれません。
 営巣から渡去まで、定点観測してみたいですが、我が家の軒先には営巣してくれないので(泣)それにしても、一羽でも多く、南に帰ってまた来春きてほしいですね。近年、営巣が難しくなってか、ツバメは減っていると言われていますので。

5   S9000   2022/6/20 22:01

 チュンバメは本能にもとづき泥土や枯れ草などの巣材を集めて巣を築きあげます。その技能と勤勉は、人間の壁土技能者を上回るかもしれません。
 営農者は農地に対して執着とともに、本能的なプライドがあり、稲作の場合は「単位面積あたりの収穫量を少しでも増やしたい」「同じ収穫量なら少しでも品質を上げたい」となります。これはたいへん尊いことだと思うのですが、田舎特有の世間体や対抗意識と結びつき、代掻きや田植えの出来映えが近所の評判にも笑いものにもなる、という、やや困った側面も持つ、の図。
 貼り付けた耕作地写真(右)は、兄が操縦した4列田植機械による植え付けですが、畦畔の線形から見て大きく湾曲し、植え付けられていない無駄な部分ができているようにも見えます。ところがぎっちょん理由があって、ここはわざと植えない場所です。この箇所はむかって左の地盤が高い水田からの漏水があり、秋の収穫時期になっても地盤が悪く、キャタピラ走行のコンバインですら立ち往生することがあるため、それを嫌って植え付けないわけですが、これに周囲からの批判もあり、「手刈りすればよいではないか」「植えなければ草が繁茂するだけだ」とも。
 ここを無理すると、事故のもと。

 単位面積あたりの収穫量を少しでも増やしたい、のは洋の東西問わない営農者の本能にして執念ですが、もともと米は麦よりその面で優れているので、日本の人口密度が江戸時代の時点でヨーロッパを上回っていたのは、米作が主要因だとする考えもあります。
https://www.maff.go.jp/kanto/nouson/sekkei/kagaku/kokudo/03.html
 単位面積あたりの収穫量をカロリーで計算すると、米をさらに上回るのはサツマイモ。しかし、保存性に難があるため、サツマイモが米をしのぐ主食にはならない、の図。
 上記リンク(農水省関東農政局)では、米作を誇る立場で書かれているので当然、米を持ち上げてますが、麦は麦で加工原料としての汎用性や、パンに加工したときに、油脂類を足すことでグラムあたりのカロリーが白飯を上回る、またオートミールにすれば非加熱でも食べやすい、という点で優れた点はあると思います。
 実家周辺でも、補助金をあてこんで小麦を栽培した農家はいたのですが、最近は途絶えました。リンク先では、品種改良により稲作は現在、籾だね一粒に対して収穫が130粒くらいになることが紹介されていますが、これもまた農業関係者の本能的な執念が反映された結果かもしれません。
 本能はそうであっても、作業するマンパワーは限度があるので、そこそこで妥協する、大型の機械を使うなりして皆さんそれぞれできる範囲で頑張ってます。我が家では、効果はあっても捲くのが重労働の発酵鶏糞は使わなくなり、これまた重労働だった漏水防止畦シートの埋め込みも今年からやめて、トラクターにオプション機能を付けての土堤構築方式になりました。というわけで、兄の方針は、単位面積あたりの収穫量よりも労働効率を重視しているようです。
 そうはいってもオタク一族なので、兄は兄なりにこだわりを育苗に投下していて、育苗ゾーン(苗代)の鳥による食害対策に力を注いでます。少しでも隙間を見せるとハクセキレイやセグロセキレイが突入してくるので、ネットを二重にし、地面に密着させ厳重に固定するなどなど。というわけで、私が観察を楽しんでいる野鳥たちは、兄にとってはにっくき、種籾の捕食者。
 その点、チュンバメは種籾に興味を示さないので、稲作にとって純然たる益鳥、ということになります。マイナス要素があるとしたら、益虫でも区別なく食べてしまうだろう、ということくらいでしょうか。

6   kusanagi   2022/6/23 00:04

今回もS9000さんの参考になるお話が続きますね。
リンク先の稲作と麦作の違いに関して、少し補足をしておきますと、米と麦はただカロリーだけの問題
ではなくて、何よりも蛋白質含率有の違いが大きいと言うことが挙げられます。
https://www.karadakarute.jp/hlp/column/detail/221
アミノ酸スコアとありますが蛋白質のことですね。お米は麦と違ってもちもちっとしてますよね。それが
蛋白質なんです。小麦は蛋白質が少ないので、副食として蛋白質の多い乳製品とか肉食と併食する
ことになりますが、米食は極端に言えば一汁一菜で事足りるというわけです。ご飯と味噌汁(大豆味噌)
とお野菜や漬物なんかです。たまに海や川でとれた魚食ですか。そんな程度で済みますので主食と
して大変優秀であって、それで稲作が主体の東アジア(日本・中国・東南アジア・インド)では人口密度
が高く、したがって稲作は生産性が優れている作物となるわけです。
なおイモ類はカロリー(炭水化物)は多いですがたんぱく質は少ないです。

稲作地が人口過密というのは稲の優秀性だけでなく、水田という大変に手間のかかる農法であるという
ことも挙げられます。少しでも人手が多いのがよいので子沢山になるんですね。
水田が小麦のような畑作と違い連作が利き肥料が少なくて済むというメリットがありますが、それは
養分を含んでいる多量の水を必要とすることから来るものです。したがって稲作はモンスーン地域の東
アジアに集中しているんです。

稲作が日本に導入されたのは弥生時代からですが実はそれ以前の縄文時代にも稲作は行われていま
した。ただし水田の水稲ではなく陸稲ですね。陸稲は生産性が低くて栄養分も少なくて大したものでは
ありませんでした。五穀と言えば、稲・麦・粟・大豆・小豆『古事記』、稲・麦・粟・稗・豆『日本書紀』など
を指しますが稲は水稲以前はその程度にしか思われていなかったということでしょう。他に黍(吉備団子
の)とか、蕎麦なども細粒穀物ですね。生産性は低いですね。
余談ですが世界の穀物としては他にトウモロコシがあります。イモ類としては何と言ってもジャガイモです
か。そしてサトウキビやビートなどの砂糖。そして油脂としての椰子油や菜種油ひまわり油等々。
こういうカロリーの高い炭水化物や植物脂肪などが人類の生存を支えているわけです。米、小麦、大麦、
大豆、トウモロコシ、ジャガイモ、砂糖類、椰子油・・・、たぶん10本の指くらいしかない有用植物群によっ
てのみ、人類は生存し得ているというわけです。(バナナなんかはどうなんだろうね)

本格的に、まずは九州から導入された水田の稲作は別格でありまして、この日本の基礎を築いたのは
間違いなく水田稲作であり、それが現在も長く続いているわけですね。日本の天皇はこの稲作文化と深
く結びついていて、稲作こそはこの日本国を形成し、それ以前の縄文式文化を駆逐しました。
水田耕作でお米さえ作っていれば、少なくとも3千万人の日本人を食わせていくことができます。ここは
確りと抑えておきたいところです。
自分は米なんか嫌いで、小麦と肉や卵や乳製品でいけてるから米なんて必要がないという人もいるかも
知れませんが、肉卵乳を支えているのはトウモロコシや大豆や大麦などの輸入飼料です。百パーセント
近く輸入に頼っているので、世界から日本が見放されれば、米が嫌いという人は飢え死にするしかありま
せん。(笑) 
それだげてはなく肥料のカリとかリンなども輸入です。また農機具を動かす石油もそうですね。そういう
エネルギーも近代農業には不可欠です。

面白いのは、かつての遊牧民(モンゴルなどの)なんてすが、たんぱく質は十二分に足りていても、やはり
漢民族やオアシス民からの小麦の購入や略奪は欠かせませんでした。炭水化物って、人体にはどうして
も必要なんですね。(^^ゞ 
米と並んで蛋白質が高いのは大豆です。飼料にも食品としても大活躍していますね。
新大陸からの贈り物としてはトウモロコシとジャガイモです。これで当時のヨーロッパの人口はどっと増え
ましたから。
稲は炭水化物、蛋白質、そして脂肪分も取れる優秀な食物です。白米には炭水化物と蛋白質くらいしか
残っていませんが、玄米食となると脂肪分、ビタミン類も摂取することができます。
水稲は有機栽培が特に効果が高く、江戸時代の稲作は当然にオーガニック栽培でした。だからこそ3千
万人を食わせて行けたのだろうと思いますね。

もし日本がこれから先、食糧輸入が途絶えるとなると、とにかく耕作地を抜本的に広げるしか手立てが
ありません。また農業に従事する人員を確保する為にも、大型機械農法による新規干拓地の造成しか
ないと思われます。いくつかの大型湖沼などや、さらに内海も干拓して大規模農地とするしか手立ては
ないんじゃないかと思われますね。もちろん都市計画の見直しも。優良農地に宅地が点在するというのは
いけません。またさらなる水源地の確保も大事です。
これからは環境とか観光とかは言ってられない時代がくると思いますよ。
何もしなければ日本人の3~4人に1人しか食えなくなる、というのは決して忘れることはできません。
イーロン・マスクがそのうち日本人はいなくなるだろうと危惧されていましたが、平和認知症のままで何も
しなければきっとそうなるでしょう。食糧自給は直接の安全保障ではないので、アメリカはなにも助けては
くれませんよ。むろん憲法なんて糞の役にも立ちませんし。(護憲政党なんて糞以下のものです)

ロシアがウクライナに侵攻したのは、いろいろとプーチンは言ってますけど根本はウクライナの豊かな
穀倉地帯が欲しかったからです。食料輸出国のロシアでさえそうなんですね。(ロシアはシベリヤや極東
経営に失敗していますので、ウラル以西のロシア地域に注力したいようです) そして次は中国がロシア
の極東地域(沿海州)を狙うでしょう。それでは日本はどうするのかってことです。
興味深いのは、この日本国が国民を食わせていけなくなれば、長く続いた天皇制が終わるのは無論の事
日本の国自体がなくなるということでもあるんですね。2千年続いた弥生式稲作文明の終焉です。これは
大変な歴史的転換点でもあるんです。
現在はそういう時代に皆生きているということでしょう。皆さん、これっぽっちもそういう自覚はないと思い
ますが。
しかし今の若い人達は日本の国が消滅するという無意識の危機感があるからこそ、子供を持ちたがらな
いというのがあるんではないかと思います。保守は考えもなく米国一辺倒だし野党は全くの無能ですので
取り付く島もないという状況。それでも若い人は危機感を持ちながらもどうするすべもなくなっているという
気がしてます。

7   S9000   2022/6/24 08:19

 おはようございます。米ントありがとうございます(^^)v

 米と麦はそれぞれいいところがあり、もちろん稲作を手伝っている立場からは米に肩入れするところであります。
 生産農地確保は国策として必要ですが、手っ取り早く、用水系統が生きている都市近郊の農地は保全すべきと思います。一から構築するのはたいへん。
 また、耕作しなくなって数年の遊休農地は、比較的簡単に再生できるので、これは実家の兄も積極的に引き受けて、現在1町(約1ヘクタール)を再生しています。すべてがすべて遊休農地だったわけでなく、当事者が耕作を終了した翌年から間断なく引き継いだ箇所もあります。一方、数年耕作を休止していた区画を再度耕作すると、夏場の雑草繁茂がすさまじく、これが夏場の大いなる手間となっています。

 兄も、嫁いだ娘が旦那を連れて農作業手伝いに帰省する、180km離れたところに暮らす弟(これは私だ)が節目節目に手伝いにくる、同居している息子が機械操作に習熟してきた、など、一家総出の作業でうまく回しています。
 作業に参加した者はもれなく一年分の米を受け取っているので、統計数字に出ない(流通量にカウントされない)食料自給率向上にも貢献している、の図。

 しかしこれができているのも、兄の配偶者が農家出身で、嫁いだ時点ですでに農作業や農機具操縦にひととおり習熟していた、ということが大きな要因ですね。農作業が嫌で、舅や姑と決裂して、旦那を引っ張って家を出た嫁、という話もよく聞くので、我が家は恵まれていたと思います。ついでにいうと私の嫁も農作業には理解があり、日焼けをいとわず夏の草とり(草刈りではない)に参加してくれています(^^)v

 そんなこんなで米には愛着がありますが、それでも考えてみれば、一週間の食事約20回のうち、3,4回はパン食をしています。それはそれで魅力があるパン食。

8   masa   2022/6/24 09:33

S9000さん、
稲作考、興味深く拝読しました。
信州伊那平の私の本家では、従兄が亡くなった後、その長男の嫁さんが農家に戻る選択をしてくれなかったので、今は全ての田んぼを人に貸してしまっています。
寂しい気もしますが、一農家当たりの耕作規模か大きくなっていくことは、農業経営としては悪い方向ではないそうで、地域農協としては跡継ぎがなく耕作放棄状態に陥った田圃の貸借斡旋に力を入れているとのことです。

9   S9000   2022/6/25 12:16

 おはようございます。御覧いただき恐縮です(*'ω'*)
 信州伊奈平と聞くと、赤蕎麦が思い浮かびますね。あの赤蕎麦もまた、遊休農地防止が発端と聞きます。
 F.344さんの一枚を拝見して、私も最寄りの赤蕎麦畑を毎年撮影しています。それが北広島町八幡、ですが、ここも耕作しなくなった水田を赤蕎麦畑に転用しています。もとが水田なので、植え付けを水平にしか転回できないため、傾斜地を赤蕎麦がかけのぼるような構図にはできませんが、ススキや稔った黄金稲、また各種野鳥とコラボさせる夢があります。

 余談でした、稲作の農地貸しについては、我が家にも過去に農協から打診がありましたが、なんとか続けられるだろう、ということで辞退しました。
 農協以外で、大規模に遊休農地を借りて稲作を行っているのが、実家近くでは、自動車販売ディーラーと土木建設会社です。農業法人以外の農業参入は制約があるので、経営者個人が行っている様子。どちらの業種も農業機械の整備には強いですが、特に土建業は、建設機械の操作や土地の造成に明るいので、遊休農地を見違えるように再生し、農機具を鮮やかに使いこなしてます。
 
 しかし彼らにも限界はあるので、いずれは地域あげて農協にお世話になる日がくるかもしれません。大規模化は合理的ですが、我が家の田で獲れた米、を選別することはできなくなるので、その点を嘆く人も多い。しかし食べられなくなるよりはずっとマシ、かと。

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