ポルシェのケツ鑑賞
Exif情報
メーカー名 Canon
機種名 EOS 70D
ソフトウェア Digital Photo Professional
レンズ TAMRON SP 150-600mm F/5-6.3 Di VC USD G2 A022
焦点距離 150mm
露出制御モード マニュアル
シャッタースピード 1/99sec.
絞り値 F6.4
露出補正値 +0.0
測光モード 分割測光
ISO感度 400
ホワイトバランス オート
フラッシュ なし
サイズ 3000x2000 (2.72MB)
撮影日時 2022-10-15 20:40:42 +0900

1   S9000   2023/1/18 22:25

 著名なデザイナーさんの遺品が美術館に展示されてまして、なかなか魅力的です。有名なポルシェの人気車、911カレラRS。73年式の「ナナサンカレラ」と呼ばれるクルマで、漫画「サーキットの狼」でも主人公のライバルが乗りこなしてます。
 もともとレース用途を想定したクルマで、レーシングバージョンにはRがもうひとつついて、カレラRSR。さらにそれにターボチャージャーを装着し、競技規則に合うように排気量を2.14リットルに縮小したのがカレラRSRターボで、「サーキットの狼」中盤ではラスボス的マシーンでした。
 劇中では「ワークスで戦い抜いた車をそのまま取り寄せた」と語られていますが、史実のRSRターボも、ルマン24時間で二位に輝いた個体がプライベーターに払い下げられ、アメリカのデイトナ24時間、ミッドオハイオ3時間などのレースに出場しているため、劇中の描写もけっこうリアルなものです。
(史実のプライベーターよりも漫画の描写のほうが先行していた)
 
 このクルマのケツに見られるあひるの尾羽のようなフィンは、ダックテールと呼ばれていて、高速走行時に空気抵抗によりクルマにダウンフォースを発生させ、リフトを防ぎトラクションをかせぐとともに、空冷エンジンに外気を大量に導入する清流板の効果もあったとか。
 カレラRSRターボは市販車の倍以上の500馬力を発揮するお化けエンジンを積み、このフィンに替えて巨大なウイングが装着され、見た目的にも「お化けポルシェ」となってます。ウイングはこけおどしでなく、直線で300km/hの最高速度を出しても車体が浮き上がらないよう、強大なダウンフォース(つまり逆向きの揚力)により車体を押さえつける目的があって、ポルシェ社としては「市販車のイメージとかけ離れてしまう」ことから、不本意な選択だったともいわれています。
 73カレラも、カレラRSRターボも、世界的な人気車であり、youtubeで動画が閲覧できます。RSRターボは4台しか生産されなかった超貴重車両ですから、たとえレプリカであっても一見の価値はありそう。
 

2   S9000   2023/1/18 22:38

 とても魅力を感じるスポーツカーではあるのですが、知り合いのレーシングガレージオーナーが言うには、「市販車を改造してレース車に仕上げるのはとても効率が悪く、最初からレース車として設計された車にはかなわない」そうです。
 市販車は大小さまざまな幅員の道路、天候や路面などの悪条件への対応、保安装備といろいろ制約があるので、そりゃしかたないですが、このカレラRSの最終進化系、RSRターボも、1974年ルマン24時間レースでは生まれながらのレース専用車(いわゆるグループ6カー)には及ばず、二位に甘んじています。
 RSRターボの2.14リッターターボエンジンをそのまま流用した、レース専用車ポルシェ936が1976年から1981年までルマン24時間レースに出場していますが、予選タイムはRSRターボより20秒以上も勝っていて、さもありなん、というところです。
 1974~75年にルマン24時間レースを走った市販車改造のレース車が、「サーキットの狼」にも大量に登場しています。RSRターボはそのラスボス的存在ですが、BMW3.5CSLがその対抗馬、フォードカプリRSやリジェJS2,ランチアストラトスターボ、コルベットスティングレーなど、漫画から離れても非常に魅力的なキャラクターとして、当時の資料を飾っており、資料上で彼らをたどるのも非常に楽しい時間旅行なのです。むはははははは。

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