150-600mmレンズ 作例

我が流法は風 ~ウインド・ホバリングする鳥たち~

我が流法は風 ~ウインド・ホバリングする鳥たち~

 昨年、「焦げパン君」の30秒以上に及ぶウインド・ホバリングに感嘆しましたが、今年の「新・焦げパン君」は、今朝、少なくとも1分20秒に及ぶウインド・ホバリングを披露してくれ、最後には大物の魚をゲットすらしていました。    右上が今朝の「新・焦げパン君」の姿。スマホしかもっていなかったので、腕時計の秒針で時間だけ計ってましたが、あまりに長いのでスマホでも撮影。左下は昨年の「焦げパン君」。両者はもちろん別個体。  一方、右下と左上は、一昨日、実家で稲刈りをしていたときに遭遇した「チョウゲンボウ」。噂通り、ホバリングから緩やかに降下し、バッタなどを捕獲していた様子。稲刈り後の田んぼはバッタも逃げおおせる深部がないため、チョウゲンボウにとって楽しい狩場のようです。  そして真ん中はご存じミサゴ。なんでも来週の「ダーウィンがきた!」はミサゴ特集だそうで、これは楽しみです。  ホバリングは、飛べる鳥ならみなできるようですが、ウインド・ホバリングは、地上や水中の餌を襲う急降下ハンターが得意とするようです。特に、今朝のカワセミ「新・焦げパン君」は、途中何回か高度と水平位置を変えて獲物をサーチしており、すでに飛翔やサーチ能力は一人前の様子。(誕生から数か月生存しているのだから当然か)    なお、カワセミの場合、餌を得るためだけでなく、なわばりに侵入した他のカワセミを索敵する、攻撃の体勢を整えるためにもホバリングするようで、私はまだそれは目撃したことはありません。

ダウトを探せ~混群ロマリットの楽しみ~

ダウトを探せ~混群ロマリットの楽しみ~

 左から二番目がイワツバメ、それ以外がコシアカツバメと思われる混群、すなわち混群ロマリット。  人間世界のコングロマリットは、異業種会社をグループ内に抱える企業経営方式で、まあ中にはその異業種のほうが中核になってしまう事例もあったりします。鉄道会社は沿線に人が住むことで乗客を集められるので、エンタメ・スポーツ・住宅開発(ときに都市開発)をいろいろ展開しますね。(宝塚歌劇団などが有名)  話を野鳥の混群ロマリットに戻すと、コシアカツバメとイワツバメは採餌生態も飛翔能力も似通っているので成立しますが、これがノビタキやらシギ類だと成立しそうにないです。ノビタキとホオジロがいさかいを起こしているのを見たこともあるので、地上に餌場を求める野鳥同士はなかなか仲良くなれない。(ツバメたちが仲良いのかどうかわからないが)  また、コゲラやシジュウカラの混群もよく見かけますが、よい餌場は奪い合いになっているようで、複数の目で餌場を見つけてむらがる、また外敵の警戒能力を増強する、という点で混群ロマリットの利点があるようです。  それすなわち混群ロメリット。  しりとり話みたいになってますが、とにかくイワツバメ。こうしてみると、燕尾でない尾羽と斑紋のない腹部で、識別は容易。このくらいは「にわか」野鳥オタクの私でもわかるのですが、熟達した人たちはおそらく遠目で一瞬のうちに識別するのであろう。  

ノビタキとジオロケーター

ノビタキとジオロケーター

 左がEXIFの日付、つまりこの秋シーズン、渡去していくところを撮影したノビタキ。右はこの春の渡来時の撮影。同一個体であるかどうかはもちろんワカリマセン。  夏羽・冬羽の違いも楽しめ、広島では旅鳥として風情も感じる存在ですが、数年前、「ジオロケーター」なる計測機器をノビタキに装着し、北海道から東南アジア方面への渡りルートを解明した研究成果が、国立研究開発法人森林総合研究所、北海道大学、山階鳥研などによる国際共同研究チームから公表されています。  日本列島を縦断せず、一気に大陸にわたって南下するルートが解明されたわけですが、そうなると広島で見かけるノビタキはどこで夏を過ごす=繁殖しているのか、気になるところです。20世紀末には広島県北部でノビタキの繁殖例が観察されていますが、最近は観察されていません。  漫画「サーキットの狼」後半の名勝負「ルマン・イン・ジャパン」の舞台となった栃木県「戦場ヶ原」も、ノビタキの繁殖地として有名だそうです。モータースポーツの漫画に野鳥は縁遠く思われるが、六田登「F」では、F1レースにおけるバードストライクが描かれており、史実のレースにおいてもバードストライクを直接の原因とする死亡事故は発生しています。(1960年ベルギーグランプリにおけるアラン・ステイシー)  話をジオロケーターに戻しまして、なんだかガンダム世界に登場する名前でもありますが、渡り鳥の経路調査に非常に有効な、チップ状の計測機器です。大型の野鳥には発信機能のある装置(発電パネル付き)も装着可能ですが、小鳥にはそれは無理なので、発信機能なし=回収してデータを取り出すことを前提とした計測になります。  よって、経路計測と同時に、渡り鳥の帰還率を大まかに調べることもできるもので、先のノビタキの調査例では、標識した51個体のうち、12個体が回収できたとのことですから、おおむね24%弱の帰還という数字。  ジオロケーターによる調査結果いろいろ https://ideacon.jp/technology/inet/vol56/vol56_new01s.pdf https://business-map.esrij.com/news/3750/ https://www.ffpri.affrc.go.jp/press/2016/20160822-01/documents/20160822-01.pdf  夢広がる野鳥オタク・ワールド、でありました。

ミヤマホオジロ

ミヤマホオジロ

 久々に、北広島町東八幡に撮影に出かけました。赤蕎麦の作付け状況下見と、赤蕎麦そのものを食べること、そしてノビタキが8月の田畑にいるかどうか確認することなどが目的でした。  残念ながらノビタキは一羽も出くわすことなく、かわりにミヤマホオジロに遭遇し、撮影しました。少なくとも雄雌一組は確認。これだけでは、早めの渡来をすませた組なのか、山間の冷涼地で繁殖を行った在留組なのかは判断できません。そう考えると、5~7月も、月に一度くらいは通ってみるべきでした。  一方、冷涼地とは言えない、広島市北部の住宅地でジョウビタキが繁殖した事例も報告されています。 https://photoxp.jp/pictures/209148  ここで、越夏するジョウビタキの存在についてyouzakiさんがコメントされていますが、私は標高500~800mくらいの山で越夏すると考えていたので、広島市内で観測されたのはちょっと驚きです。 https://photoxp.jp/pictures/219578  広島市内で春先に囀りを響かせていた個体もいるため、早めに発情した個体たちが雄雌でペアを形成し、手近なところで子育てを始めた、というところかもしれません。発情しないかぎりは、ジョウビタキは雄雌でも排撃行動をするはずなので。  ジョウビタキに話がそれてしまいましたが、ミヤマホオジロは、島根県三瓶山で繁殖したとみられる観察結果もあり、気候的に大きな違いのない北広島町でも繁殖していておかしくありません。 https://www.sankei.com/article/20160824-53NFY5Q2KNJKFBKLKX3WGC5OZM/  ということで北広島町での繁殖観察例もあり https://www.town.kitahiroshima.lg.jp/uploaded/attachment/12049.pdf