里山秋色(番外) ヤマツツジ・・狂い咲き?
秋の色を探しながら里山をグルッと見廻ってきたら、なんと一本だけヤマツツジに花が咲いていました。本来は5月頃咲くのに「狂い咲き」です。
(狂い咲きの仕組みは複雑で、一例を示しますが長文になりますのでご関心のなき向きは飛ばして下さい)
次の年に向けた花芽や葉芽は夏に分化し、秋から冬にかけて越冬芽を形成し、成長が停止したまま休眠の状態に入ります。この休眠を誘導するのは葉で作られるアブシシン酸(ABA)という植物ホルモンだと考えられています。葉は夏から秋にかけて日照時間が短くなるとこの変化を冬に向かうシグナルと受け止めてABAを沢山つくり芽に輸送します。芽は休眠に入ります。冬の低温期の間にABAが減少すると休眠状態が解除され越冬芽は成長し始めて春の開花に向かいます。
いわゆる狂い咲きは、花芽が分化した後、葉が何等かの理由でABAを作らなくなると芽は休眠していいのかどうか迷います。そこへ異常高温が続いたりすると、休眠状態を経ないで花芽が成長し続けて開花してしまうものと考えられています。
今年の夏はトンデモナイ暑さが9月一杯続きましたから、このヤマツツジも冬の休眠に入り損ねて開花してしまったものと思われます。沢山あるヤマツツジの中で今頃咲いたのはこの一株だけですから、他の株はなんとか通常の休眠サイクルに入ったようです。