24-70mmレンズ 作例

若者の夢

若者の夢

オーストラリア、ビクトリア州の褐炭田です。 メルボルンの東100kmほどのラトローブ・バレーというところです。見渡す限り地平線まで褐炭で覆われています。 燃料に使えば日本の総発電量の240年分もあるというから気が遠くなりそうです。でも、水分が50~60%もあるので輸送に適さずこれまで現地で火力発電用燃料に使われてきただけです。 さらに、これからはCO2削減の時代になり、褐炭火力も徐々に減らされていくので、やがては死蔵資源となる運命です。 この資源を日本の若者たちが、現地でガス化して大量の水素に変え液化して世界に供給できないかとチャレンジしています。その過程で分離されるCO2はビクトリアの海底ガス田跡に貯留隔離します。今でも燃料電池自動車用の水素は天然ガスの改質などによって造られていますが、その過程で発生するCO2は大気中に放出されています。 このプロジェクトは、褐炭ガス化→水素へ改質(CO2は地下貯留)→水素液化→専用タンカーで日本や世界に輸送→燃料電池自動車の燃料や水素発電の燃料に、というトータル・バリューチェーンを構築しようというものです。豪州では液化せずにガスのままパイプラインで配れるので液化水素よりはるかに安く利用することができます。 途方もない発想です。この4月から日豪共同パイロット・プロジェクトが始まったばかりで、その商用化は2030年以降になるでしょう。(プロジェクト名はHESC:Hydorogen Energy Supply Chain Pilot Project) 豪州に資源輸出のための単なる鉱山産業でなく、水素製造産業という新たな付加価値商品製造業を興し、新たな雇用を生み出す可能性があるということで、キックオフ・セレモニーにはビクトリア州政府閣僚だけでなく連邦政府のターンブル首相も来てくれました。 私の目が黒いうちに実現できるかどうか分かりませんが、地球を救うんだと目を輝かせて取り組んでいる若い技術者たちを応援していきたいと思っています。